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世界情勢、歴史、政治、経済、金融

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ときどきの世界の、政治、経済、金融などの情勢についての良し無しごとを語らせていただければと思います。日本の国益を主軸に置いたエッセイになればと思っています。
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#FOMC

「金融・経済時事コラム一覧」俯瞰と目次ver.2

 その時々の金融情勢に関する記事を、読者の方々の便宜のためにVerアップしました。テキストで一覧にしていました。 ・世界情勢、歴史、政治、経済、金融マガジンに、本記事を固定表示しています。 ・時系列で新しいものから降順で並べました(上から新しく、最下部が最後) 5/23 「イエレン米財務長官の牽制で、介入出来なくなっている日本政府当局。少しの間円安は続きます、でもいずれ円高にふれます」|りょうさん (note.com) 5/11 「円安、円安と喧しい、、、円安は日本にとって

「1/30,31のFOMCは大方の予想通り、12月のFOMC後の推移のように市場は反応しそうな気がするが」/リスクは昨春の米銀破綻の後始末、3月マネー需給がタイトになるときまた起きるか米銀問題?

先週のFOMC 1/30,31のFOMC(米国FRBの金融政策決定会合)は、いろいろな形で報道されましたが、基本的には大方の予想通り利上げも利下げも無く3月の利上げの可能性は限りなく低くなりました。 雇用情勢や物価などの指標もこれに合わせるような数値が基本的にはシナリオ通りに運んでいるように見えます。 これを受けてか、事前の思惑通りにか、長期金利は低下し、米国株式は上昇しています。 しかし、FRBは今後起きるどのような事態にも対応すべく経済及び市場を注視している、というこ

「1/30,31のFOMCに注目、3月利下げは難しいのではないか、5月以降が順当。日銀も3月以降でマイナス金利解除か」/米国経済のソフトランディングの確率高まり株式市場は崩れにくいか、そうなれば日本市場にも期待できるか

1/30,31FOMC 近々1/30,31に米国金融政策決定会合(FOMC)が開催されます。 ここで、利上げ若しくは利下げの金融政策変更があるとは思えませんが、問題はいつ、現在の引き締め金利を解除し利下げに踏み切るか、ということです。 近々の情勢は、上記記事などに典型的にみられるようなものです。利下げは思ったより遅めに開始しそう。 米消費支出は、予想を上回る状況が続いており、極めて堅調です。一方でインフレは若干予想を下回る推移を示して、米経済はいよいよソフトランディング

「インフレとの闘いは終盤になりつつあるが、景気後退とインフレのジレンマの本格化はこれから、量的引締めも継続中、、、、しかしFRBも大きく市場を下落させたいとは思わず、、、という均衡を行ったり来たりか?」

11月はインフレ後退し長期金利が下がり、株式市場が大きく上昇 11月はここのところでは従来に比して大きく株式市場が上昇しました。これは、インフレリスクが統計指標上後退して10月に上がっていた長期金利が見事なほどに下がり、利下げが盛んに前倒しされるとの予想が出てきたというような情勢によるものです。 上記記事は、それをサンタラリーが一足先にやってきたなどと揶揄する情勢を記していますが、記事の趣旨はそれだけでなく先行きの不安要因をこそ論じているところにあります。 先行きの不安

「今月初めのFOMCと日銀金融政策決定会合で、市場トレンドがまた変わった可能性もある、今後のマネートレンドに注意が必要」

日銀金融政策決定会合10/31とFRBのFOMC11/1 先週の日銀金融政策決定会合で長期債の上限金利に融通性を持たせる実質利上げ及び緩和政策の継続が決定され、予想通りでしたが概ね市場に歓迎される形となったと思います。 また、翌日の米国FRBによるFOMC(金融政策決定会合)についても、予想通り利上げ見送りがされ、パウエル議長によるタカ派スタンスは変わらないものの、利上げプロセスの終わりを意識した発言もあり、かねてから逸る国際金融スジは利上げ終了を期待してこれも市場からは歓

「今朝11/2のFOMCの結果報道は、ほぼ予想通り=利上げ見送り、賃金含めインフレ下げ基調あるが不十分今後十分高金利持続し利上げ可能性も有、米経済好調は予想を上回りソフトランディング可能性高まる」/市場は予想通り、利上げ収束予想し上げているが、、、、

本日11/2朝のFOMC結果報道 本日11/2朝のFOMC(米国金融政策決定会合)の結果報道は、ロイターが良い記事で非常に分かり易かったと思います。 この記事が、パウエルFRB議長の会見要旨を箇条書きで実に5頁にわたり記載しています。この箇条書きが、より金融政策の実質を伝えてくれていて非常に役立つ報道だと思います。 要旨 としては、 表題に書きましたように、 利上げ見送り 賃金含めインフレ下げ基調あるが不十分 今後十分高金利持続 利上げ可能性も有、 米経済好調は予想

「9月FOMC利上げ見送り、年内再利上げの可能性大=全く予想通り」/日経よりロイターがより分かり易く詳しい

9月FOMC利上げ見送り、年内再利上げの可能性大 9月のFOMCの結果が発表になった。このことについては、8月末のジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演と考え方においてあまり差異は無く予定通りであったとの感が強い。 株価も大きく反応するということはなく、つまりサプライズのない予想通りのFOMCだった。 日経報道とロイター報道の差、ロイターは分かり易く情報が豊富 上記の日経の報道も事前予想通りの内容であるとの感を受けるが、このFOMCが世界に与える影響に鑑みると、ロイ

「週末ニューヨークは2円近く円安の1ドル141円80-90銭、シカゴ日経先物も大幅高」/日銀金融政策維持なら円安続くか

1ドル141円80-90銭の前日比2円近くの円安 週末のニューヨークで円安がまたかなり進んだようです。一日で2円近く円安の1ドル141円80-90銭とここのところの円高をかなり戻した格好です。 3日前の7/19に下記記事 を配信しましたが、為替についてはどうやらそこで書いた線で来ているようでもあります。 今後、140円を切って大幅な円高になることなく、140‐145円程度の円安で推移していくとすれば、日本の金融経済にとっては悪くない情勢ではないかと思います。 株価は

「米株高は年内利下げ3回を織り込んでいるらしい、やはりFRBとはギャップ有り」/米株下落で順当、上昇は危険サイン、日本株はチャンス

本日5/11の日経とロイターの記事をご覧ください。最近の米株高は、以前からそうだったように、FRBと国際金融スジの認識ギャップがなおかなり存在しているということがわかります。 日経の方は、記事へのコメントがみずほ証券の上野泰也氏から寄せられており、市場は年内三回の利下げを織り込んでいるのに対して、FRBはそうでなく、恐らく利下げは来年だろうと言っています。 また、ロイターの記事も、同様の認識ギャップについての意見が掲載されていますが、リセッションリスクについてかなりセンシ

「FOMC後、予想通り短期的に株式市場の下落続く」/今晩の米欧の行方は結構重要

5月FOMC後 5/2,3と行われたFOMCは予想通り0.25%でした。また、パウエル議長のコメントでハト派的なものはこれで利上げ打ち止めの可能性を示したことです。当然、利上げ継続の可能性も留保してのことではありますが、いままでそういうことは言ってこなかったという意味でハト派的な発言で市場は安堵した部分があったと思います。 株式市場下落 しかし、新たな米地銀の破綻可能性の情報なども出ていることもあるのか、株式相場はここ数日下落を続け、ニューヨークダウは4月末から千ドル近

「まだ余地を残すが、FRB利上げ打ち止めの可能性あり」/金融不安も落ち着く方向ではないか

昨日発表されたFOMCは、0.25%の利上げで予想通りでした。 この結果、あるいはFRBパウエル議長のコメントに対する見方は、ロイターの記事が比較的バランスが取れているように思いますので、引用しておきます。 何人かの国際金融スジの有識者らしき人がコメントしていますが、 「まだ余地は残すが、FRB利上げ打ち止めの可能性あり」というところでしょう。 もし利上げ停止ということになれば、金融不安も落ち着く方向なことは先日も以下申し上げた通りです。 ある程度、FRBもインフレを許

「FOMC 0.25%利上げ、パウエル議長もこれしかなかったのだろう。インフレへケアしつつ金融システム安定化をした」/いずれインフレ目標2%を変えるのではないか?

FOMCの結果 本日朝、3/22FOMCの決定が報道されました。日経でもロイターでも様々な識者の意見が開陳されています。 3月の初め時点の利上げ予想は0.50%だったのですが、シリコンバレー銀行破綻に始まる金融不安が意外に大きいことが伝わり、それがそもそも利上げによる債券の下落によるものであることわかりました。 利上げ予測と結果 こうした中で、金融不安がかなり大きなものであれば、利上げも止めることになるし、小さなものであれば0.50%で利上げ継続する線も可能性として有

「米銀シリコンバレー銀、シグネチャー銀破綻のその後、金融不安続く、三月FOMC金利据え置きの声多し」

週明け、米銀破綻の影響は重そうとの感じ 週明け、米銀シリコンバレー銀、シグネチャー銀破綻のその後、金融不安続いています。 以下のロイターの識者コメントも昨日より真に迫ってきているように感じます。 やはりかなり今回の件は金FOMC融システムの深くに根差したもののようです。三月のFOMCは0.25%は当然あるという予想に加えて、金利据え置きという予測がかなり多くなってきている模様です。 本コラムでの推移を実況 本コラムでは破綻報道の前日に、金融システムに何かありそうとの一

「シリコンバレー銀行破綻、シグネチャー銀行破綻、両方とも預金全額保護」だと、、、

破綻連鎖した 一昨日このコラムでも記事にしましたシリコンバレー銀行の破綻ですが、米財務省当局は昨日週が明ける前の段階で、預金を全額保護するとのことを発表しました。 米当局は預金の全額保護を決定 また、上記記事では、暗号通貨に関連の濃いシグネチャー銀行も破綻したとのことで、これにも米財務省は預金の全額保護を発表しました。 双方とも預金保険の金額を越えて全額というのは、当局の決意を表しています。 負の連鎖を止めるための迅速で強い処置です。あるいは背景にはかなり重い状況があ