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世界情勢、歴史、政治、経済、金融

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ときどきの世界の、政治、経済、金融などの情勢についての良し無しごとを語らせていただければと思います。日本の国益を主軸に置いたエッセイになればと思っています。
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2023年1月の記事一覧

「今日明日FOMC 0.25%は既定路線 もうそろそろ国際金融スジと歩み寄る??」

今日1/31と明日2/1は、FRBの金融政策決定会合FOMCです。 さまざまな思惑があり、 日経の記事もああ言うものありこう言うものありという状況、 かと思います。 このような状況は、年末年始とさして変わっていないと言えます。このコラムでもその状況について記事にしました。 どうも、この記事を書かせてもらったのち、状況を日々見ているとですが、この時書いたシナリオの可能性がやや高まっているのを感じています。 FRBとて民間であり、同じ民間の国際金融スジと認識のギャップを大き

「米欧金融当局と国際金融スジとの認識ギャップ縮まらず、今年の中で歩み寄るとすればこのままある程度のインフレ容認になる、日本は日銀の金融緩和姿勢で米欧と同スタンスになり米欧に遅行してインフレトレンドになるか」

ここのところの世界の金融政策に関する記事を散見しているとどうやら今年の先行きの一つの候補シナリオがあるらしいことを感じます。 もちろん、その通りになる蓋然性がどうのこうのというつもりはありません。 FRB関連では、 などに典型的に見られるように、FRB各委員は民間の国際金融スジの楽観シナリオには一定の距離を置く、タカ派主張を繰り返しています。 このことはしばらく続くと予想して間違いないと思います。インフレはやはりそれほど怖いことなのです。 しかし、ここでよく考えてみる必要

「日経は日本国民の利益=国益に反するメディアであり続けている、国際金融スジの方を向いた議論が多すぎる」

ここ数日の日銀金融政策決定会合に関する記事について、典型的に日経は、国益に反する報道が実に多いと思います。 国益に沿った金融政策については昨日記事に記しました。日銀の現行の緩和金融政策を続けることであると。 反国益の日経 昨日、日経に以下の二つの記事が掲載されたが、読んでいてどこの国のメディアなのか、気持ちが悪くなるほどになります。 このイールドカーブを歪まそうと、実需とはケタ違いの空売りで仕掛けているのは投機筋だということはすでにわかり過ぎるほどわかっていることです

「日銀金融政策 現行政策を維持で金利低下、円安、株高」/投機筋に対抗、今後も粘り強く対抗すべし

本日1/18日銀の金融政策決定会合が行われ、現行の10年国債0.50%を上限とする金利政策緩和政策を維持することを決定した。 再度金融政策修正の予想も有った 12月の実質利上げである金融政策修正に伴い、海外の金利上昇を受け、国債への投機筋からの空売り圧力により、近々でまたイールドカーブにひずみが出ていた中で、再度日銀が金融政策を修正するのではないかとの予想も有った。 追加施策と今後の対応 その予想に反して、日銀は、緩和金融政策を維持し、国債の需要増施策と決意を示したと

「雇用も、金融からモノの事業へ」/加速する金融からモノの事業への雇用転換

先般の下記記事で、インフレも賃上げもさらに持続的になっていくだろうことを申し上げた。 そして、これは金融からモノの経済への転換が起きていることではないとも言ってきた。 そういう流れの一端が、本日のメディアの記事にも現れてきている。 上記は、これまでにもたびたび述べてきたことだが、今日もさらに続いているかと思わせる暗号資産企業のシュリンクのニュースだが、雇用を大幅に削減するという記事である。 さらに、日経では、 国際金融スジ主流のゴールドマンサックスが大規模な雇用削減に

「インフレ、賃上げ」/物価も賃金も長いスパンで上がり続ける、米欧日の順で上がって来ている、なおさら日本は賃金は上がり続ける可能性が高い

今日1/11(水)の日経、時事通信等で賃上げが加速しそうなニュースが続いている。 持続的な賃上げの流れが出来つつある このこと自体については大いに歓迎していいのではないかと思っている。 また、十倉経団連会長の言は、悪くとれば、持続的な賃上げというのは、一遍に急激な賃上げはできないかもしれないが来年、再来年へと時間を掛けて賃上げするように要請している、とも受け取れるいつもの経営サイドのコメントと言えるところがある。 しかし、後半の来年再来年へと賃上げは続くと言っているのは、

「くどいけど、今年23年の予想記事について」びっくり予想!?為替、株、戦争、、、、びっくりでもないと思う

少しくどめですが、三度目の今年2023年の予想記事をネタにします。 日経1/6の記事ですが、 『23年「びっくり予想」長引く利上げ、株価は年央に底』 との題で掲載されています。 意外にかなりが妥当な予想 題名に惹かれてみてみると、全くびっくり予想でも何でもなく、すこぶる妥当な予想だと思います。 米投資ファンド大手ブラックストーンのバイロン・ウィーン氏とその最高投資ストラテジストのジョー・ザイドル氏による予想と書かれていますが、返ってさすがだとの感想を持ちました。 具体

「再度今年の金融情勢予想 年末の予想記事から」

年末年始に今年2023年の金融情勢予想に関しては記事にしましたが、いくつかさらに興味を引いた記事がありましたので、追加して今回記事にさせていただきます。 「2023年の世界経済はどうなるか」ハーバードビジネスレビュー 米識者三氏により記事ですが、 いずれもインフレを重く認識しており、デサイ氏は特に市場の認識の甘さを二度まで指摘し、ダイナン氏も金融市場の下落をひどく懸念しています。 また、いずれの三氏も、労働需給を問題視し、高齢者が労働市場に戻ってこないことが原因とみられる

「また仮想通貨企業(ジェネシス)が破綻か」/この種のニュースの頻度が上がっているのでまだ続くのだろう

また、仮想通貨企業の破綻関連ニュースが報じられている。 Forbesによると、 暗号資企業大手のジェネシスが、破産申請した暗号資産関連企業2社に融資し、既に破産した有名なFTXにも多額の資金がある、そして半年間で2度目となる30%の人員削減を行い、連邦破産法11条の適用申請を検討中、とのことである。 緩和マネーの収縮により、限りなくねずみ講に近い仮想通貨企業が破綻に追い込まれている金融状勢を映していると言える。 これまでに本欄で取り上げてきた仮想通貨の破綻関連記事は多い

「岸田首相の年頭会見 賃上げ と 少子化対策 の二つを柱にする」/極めて正しい日本の政策であり日本経済再生の両輪!!これで行けば必ず再生する!!

今日1/4は内閣は毎年恒例の伊勢神宮参拝と首相の記者会見であった。 産経新聞YahooNewsが伝えるところによると、 基本的な考え方として、 1)賃上げ と 2)少子化対策 の二つを柱にする、 ということだ。 極めて正しい政策だと大きく評価したい! もちろん具体的中身、仔細が重要であるのではあるが、 念頭にあたり、披歴する政策として、これ以上はない的確な政策である。 以下のように報道されている。 1)賃上げ 「成長と分配の好循環の中核である賃上げを何としても実現しなけれ

「今年年央くらいから日本は良くなるのではないか」ご参考/白川司氏youtubeをご覧ください。

今年の日本経済 年末に今後の金融情勢に関して、二つの記事を書きました。 少し悲観的な見通しを書いたつもりです。 やはり日銀が持ちこたえられず実質利上げに追い込まれたことが短期的には影響を与えるだろうと思われるからです。 しかし、日銀は量的緩和を続けることに変わりはなく、日本経済については一定時間を経て良くなってくるだろうということは申し上げてきました。 白川司さんの経済展望 今回、非常に有意義な情報をご紹介しておきます。 いつもこの白川司さんのツイッターやFaceb

「賃金上昇は欧州でも想定以上」/欧州利上げも米国と同様と予想される、利上げと景気後退のジレンマ続く

欧州の賃金上昇 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が、欧州の賃金上昇が想定以上で物価への影響が警戒されると述べたと、12/31付け(日本時間1/1)ロイターが報じた。 予想より速いペースで賃金上昇が進んでいる、現状10%と想定以上に進んでいるインフレに警戒しなければならないと語った、ということだ。 欧州もしばらく利上げ継続、景気後退とジレンマが続く 欧州のインフレも相当なレベルで昂進しており、ECBは利上げを継続している。 そして欧州のインフレも賃金の速い上昇を伴っ

「令和五年元旦産経新聞正論 『日本の覚醒と令和の栄光の実現』新保祐司氏」 高い精神性こそ日本の本質であり、そして活力に満ちた日本を!

令和五年元旦産経新聞正論 『日本の覚醒と令和の栄光の実現』新保祐司氏」について、ご一読をお願いしたいと思い、ここに記します。 少し抽象的ですが、合わせて私見を記しておきます。 「日本の覚醒と令和の栄光の実現」 1)戦後なるものの終焉 2)記憶される思想家橋川文三 3)「精神の義」から生まれる詩 以上の三節からなる「正論」なのですが、1)は、もちろん占領米軍により作られ、敗戦利得日本人により強化された戦後の戦前全否定自虐史観に染まった戦後なるもののがようやく終わろうとしてい

「経団連十倉会長の発言は、悪くはないが足りない、もっとポジティブにならんかい!」

元日産経新聞五面に経団連十倉会長の新年のインタビューが掲載されている。 また、ネットでも記事が掲載された。 成長と分配の好循環のために賃上げは必要だ、(インフレなのだから)ベースアップ中心の賃上げが重要、収入が貯蓄に回らないよう将来不安の解消のため全世代型の社会保障が必要、欧米のインフレ収束やChinaのコロナ対策がポイント、原発活用は評価する核融合含め核エネルギー利用は重要、との発言だった。 まあ、こんなもんかと思うが、もっときちっとしたこと言えんのかと思うことしきりだ