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書評

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読書の喜びは、他のなにものにも代えがたい魅力が有ります。そういった喜びを皆さんと共有すべく、知的刺激を受けた書、好奇心満載の書、ためになる書その他この他、わたしの狭い読書領域の中…
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「『ローマ人の物語』他、塩野七生著作書評リスト」

「ローマ人の物語」他について、塩野七生さんの著作をリスト化します。 ローマ人の物語 1)「ローマ人の物語Ⅰ ローマは一日にして成らず」/初めから面白い|りょうさん (note.com) 2)「ローマ人の物語Ⅱ ハンニバル戦記」/これはめちゃくちゃ面白い|りょうさん (note.com) 3)『ローマ人の物語Ⅲ 勝者の混迷』/帝国の盛衰の歴史、現代と変わらず|りょうさん (note.com) 4)「ローマ人の物語Ⅳ ユリウス・カエサル ルビコン以前」野心、虚栄心の問題|りょ

『馬渕睦夫が読み解く 2023年世界の真実』(WAC社)の紹介

「馬渕睦夫が読み解く 2023年世界の真実」(WAC社)馬渕睦夫著を紹介します。 毎年の年末、その年の世界情勢、出来事を振り返って、次の年の潮流を提示する、練達の保守論壇人元ウクライナ大使である馬渕睦夫さんの著作です。 今回の著作も、2022年の世界情勢に関して、マスメディアに取り上げられない情報や10年20年レベルから世紀単位の歴史事実に裏付けられた広範な見識をベースにぶった切っています。 世の中の事象は国益視点で見なければ非常に多いのですが、常に日本の国益を主軸に置い

「新・日英同盟と脱中国 新たな展望」馬渕睦夫、岡部伸(ワニブックス)のすすめ

 昨年6月出版の「新・日英同盟と脱中国 新たな展望」馬渕睦夫、岡部伸(ワニブックス)のすすめです。  岡部伸さんは産経新聞特派員として、モスクワ、ロンドン駐在歴が長く、政治中枢へのコネクションもあったとのことで、特に英国情報に詳しく、歴史にも通じています。  馬渕さんは、元駐ウクライナ大使でモスクワ、ニューヨーク、英国に駐在歴もあり、歴史にも当然精通しておられる現在の保守論客の筆頭とも言える方です。  このお二人が、19世紀の歴史から紐解き、英国と日本の関係を軸に、歴史

「2017年世界最終戦争の正体」馬渕睦夫著(宝島社)「ウクライナ戦争 歴史は繰り返す 戦争と革命を仕組んだのは誰だ」同(WAC)

 6/24付け本ブログで、エマニュエルトッドの最新刊については紹介しました。  このレベルの内容がすんなり頭に入ってくる方々におすすめするのが、「2017年世界最終戦争の正体」馬渕睦夫著(宝島社)です。(馬渕さんは、元駐ウクライナ大使です)  2016年トランプが大統領選に勝つ直前に書かれたものですから、そう理解して読む必要がありますが、世界の基本的構造についてはそれを差し引いても十分奥行のある見識を示してくれる好著と言えるでしょう。  世界を動かす実質的要因としての国