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書評

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読書の喜びは、他のなにものにも代えがたい魅力が有ります。そういった喜びを皆さんと共有すべく、知的刺激を受けた書、好奇心満載の書、ためになる書その他この他、わたしの狭い読書領域の中…
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#終戦工作

「『ローマ人の物語』他、塩野七生著作書評リスト」

「ローマ人の物語」他について、塩野七生さんの著作をリスト化します。 ローマ人の物語 1)「ローマ人の物語Ⅰ ローマは一日にして成らず」/初めから面白い|りょうさん (note.com) 2)「ローマ人の物語Ⅱ ハンニバル戦記」/これはめちゃくちゃ面白い|りょうさん (note.com) 3)『ローマ人の物語Ⅲ 勝者の混迷』/帝国の盛衰の歴史、現代と変わらず|りょうさん (note.com) 4)「ローマ人の物語Ⅳ ユリウス・カエサル ルビコン以前」野心、虚栄心の問題|りょ

「『最後の参謀総長 梅津美治郎』祥伝社新書 岩井秀一郎著」/もっと語られるべき人梅津美治郎

梅津美治郎 最近、今村均大将本を刊行した岩井秀一郎の梅津美治郎伝を読みました。 少し前に、『今村均 敗戦日本の不敗の将軍』については書評に掲載しましたが、 今村さんと深いかかわりのある、梅津美治郎については、帝国陸軍の最後の参謀総長(統帥のトップ)であるにもかかわらずこれまで評伝が驚くほど少なく、私なども寡聞にして成書を読んだことが有りませんでした。 梅津さんは、今村さんの5年年上(明治15年生まれ)、陸士では4期上(陸士15期)にあたり、今村さんが陸大入学の年に陸大入

「先の大戦終戦時の厳しい情勢、本土焦土化松代遷都親ソ派工作と保守派の行動」/『大東亜戦争と本土決戦の真実』(並木書房 家村和幸著)

今年も慰霊の夏がやってきます。 西村真悟さんに勧められ、家村和幸さんの『大東亜戦争と本土決戦の真実』を読みました。 大東亜戦を終戦にこじつけたことが実に困難なことであったか、これはさまざまな歴史家の研究の成果があることであり、将来に亘って日本人が拳拳服膺しつづけるべき文字通りの国史であろうと思います。 この『大東亜戦争と本土決戦の真実』もその中の重要な一つの著作だと思います。 ただ内容については、私などの理解や文章力より、西村真悟さんのFacebookを読んでいただいた方