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書評

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読書の喜びは、他のなにものにも代えがたい魅力が有ります。そういった喜びを皆さんと共有すべく、知的刺激を受けた書、好奇心満載の書、ためになる書その他この他、わたしの狭い読書領域の中…
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#安倍晋三

「『ローマ人の物語』他、塩野七生著作書評リスト」

「ローマ人の物語」他について、塩野七生さんの著作をリスト化します。 ローマ人の物語 1)「ローマ人の物語Ⅰ ローマは一日にして成らず」/初めから面白い|りょうさん (note.com) 2)「ローマ人の物語Ⅱ ハンニバル戦記」/これはめちゃくちゃ面白い|りょうさん (note.com) 3)『ローマ人の物語Ⅲ 勝者の混迷』/帝国の盛衰の歴史、現代と変わらず|りょうさん (note.com) 4)「ローマ人の物語Ⅳ ユリウス・カエサル ルビコン以前」野心、虚栄心の問題|りょ

『宿命 安倍晋三、安倍晋太郎、岸信介を語る』(文芸春秋社)安倍洋子

『安倍晋三回顧録』を読んだこともあり、近刊されたこの『宿命 安倍晋三、安倍晋太郎、岸信介』も安倍晋三のの母であり、安倍晋太郎夫人そして岸信介の娘である安倍洋子からみた政治家三代という意味で一度読んでおく必要もあろうと思い、読んでみました。 昨年7月参院選の真っただ中で、ああいう形で元総理である息子を失った母の気持ちというものを思えば、痛切を越えて余りあるものがあります。 この本は、平成28(2016)年に文藝春秋に掲載されたインタビューと平成4(1992)年夫である安倍晋

『岸信介回顧録』/安倍晋三のおじいさんのものも面白いです、是非ご一読ください。

『安倍晋三回顧録』について、多くを記事にしてきています。あと少しで読了なのでまだ記事を出すつもりです。 ですが、ここで一つご紹介をしておきたいと思います。 岸信介回顧録 安倍晋三の祖父が岸信介だということは多くの人が御存じだと思います。 岸さんは、あの大騒動となった60(昭和35)年日米安保改定時の首相です。 21世紀になり、昭和三十五年の日米安保条約改定がその後の道行きの中でいかに日本の国益となったか、について歴史的意味での評価が改めてされてきました。 それは、戦後日

「安倍晋三回顧録」/出版 書評を読んで

安倍晋三の回顧録が出版されたようです。 私も既に予約してあって2、3日うちには手元に届くのですぐ読むつもりにしています。 読売新聞の橋本五郎氏、尾山宏氏が、第二次安倍政権退陣後に安倍晋三本人に長時間インタビューしたもので、昨年出版しようとしたら本人がまだ差し支えありとのことで出版を待ったというものだそうです。 安倍内閣の最後に国家安全保障局長兼内閣特別顧問だった北村滋氏が監修ということでチェックした上で、著作権継承者の昭惠夫人の同意を得て出版の運びとなったとのことです。

「2017年世界最終戦争の正体」馬渕睦夫著(宝島社)「ウクライナ戦争 歴史は繰り返す 戦争と革命を仕組んだのは誰だ」同(WAC)

 6/24付け本ブログで、エマニュエルトッドの最新刊については紹介しました。  このレベルの内容がすんなり頭に入ってくる方々におすすめするのが、「2017年世界最終戦争の正体」馬渕睦夫著(宝島社)です。(馬渕さんは、元駐ウクライナ大使です)  2016年トランプが大統領選に勝つ直前に書かれたものですから、そう理解して読む必要がありますが、世界の基本的構造についてはそれを差し引いても十分奥行のある見識を示してくれる好著と言えるでしょう。  世界を動かす実質的要因としての国