「智子、そして昭和 モノローグ」/第一のモデルは”おしず”、第二は”美智子さん”
「智子、そして昭和 (1)~(5)」については、本来日本人が仕合せと感じるものへの回帰を書いてみたかったからです。
その題材として、青春の頃こんな自分でも生きる価値があるんだと励まし続け、背中を押し続けてくれた山本周五郎の作品の中から、最もお気に入りの「おたふく」を何をおいても取り上げたかった。そして同じ20代の22から27までの5年ほどのあいだ、恋焦がれ続け、それゆえに実ることの無かった大阪の女性、美智子(仮名、以下同じ)さんへのオマージュを重ねて、「智子、そして昭和