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人文、歴史系

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人文系の記事を収録します。政治、金融、経済関係以外の文学、歴史、人間に関する記事と思ってください。政治、金融、国際政治及びそれに関わる社会事象は「世界情勢、歴史、政治、経済、金融… もっと読む
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#司馬遼太郎

「日露戦争旅順攻防戦及び奉天会戦について」/俯瞰及び目次

「日露戦争旅順攻防戦/司馬遼太郎史観に騙されないで」及び「日露戦争奉天会戦/司馬遼太郎史観に騙されないで その1から5」に関する、俯瞰及び目次を、読者の皆さんの便宜のためここに作成します。 1.日露戦争旅順攻防戦/司馬遼太郎史観に騙されないで 2.日露戦争奉天会戦/司馬遼太郎史観に騙されないで 1)その1 2)その2 3)その3 4)その4 5)その5 今後ともご愛読賜りますようお願い申し上げます。 2.その他

「新刊『ロシア破れたりー日本を呪縛する「坂の上の雲」という過ち』鈴木壮一著毎日ワンズ」/司馬遼太郎史観に騙されないで

新刊『ロシア破れたりー日本を呪縛する「坂の上の雲」という過ち』鈴木壮一著毎日ワンズ、令和五年九月二十三日第一版 鈴木壮一さんが再度、というより再再度、日露戦争に関する「坂の上の雲」の過ちを正すべく、新刊を刊行しました。 鈴木壮一さんの著作については、再三本コラムで取り上げさせていただいています。特にこの日露戦争のいわゆる司馬遼太郎史観の誤りを正したということについては近年の傑作だと私は思っています。 ですのでたびたび引用させていただき、私自身も「坂の上の雲」の司馬遼太郎史

「司馬遼太郎について」/青春の頃大変お世話になり大好きな国民作家です。若い方々にこのやたらに面白い作家の作品を手に取ることを強くお勧めします。

司馬遼太郎生誕100年 昨日元旦の産経新聞新春別冊第三部に、司馬遼太郎生誕100年対談が掲載されています。 大正12(1923)年生まれの司馬遼太郎の生誕100年を記念して、作家のお二人、玉岡かおるさん、門井慶喜さんによる対談です。 二人が選んだ司馬作品 玉岡さん 1.播磨灘物語 2.項羽と劉邦 3.菜の花の沖 4.夏草の賦 5.竜馬がゆく 門井さん 1.風塵抄 2.国盗り物語 3.ロシアについて 4.日本人と日本文化 5.司馬遼太郎からの手紙 私が付けるとすると、順

「日露戦争奉天会戦/司馬遼太郎史観に騙されないで その5:最終/司馬遼太郎と乃木さん」 乃木さんの孤独な闘いと殊勲

 その4までで記してきたことが私の所見になります。もちろん、参考文献に大きく依存しております。    最後に司馬遼太郎と乃木さんについて記しておきます。  司馬遼太郎は「まことに小さな国が、開化期を迎えようとしている、、、」と明るいほのぼのとさえ感じられる書き出しで『坂の上の雲』を始めています。  『坂の上の雲』が、占領米軍による自虐史観を強制されたままの昭和戦後の言論空間に与えた意義を過賞するにやぶさかではありませんし、予定調和に過ぎたとしても歴史物語にはそのような舞台装

「日露戦争旅順攻防戦/司馬遼太郎史観に騙されないで」

 この8月で、日露戦争の旅順攻防戦(1904年:明治37年8月~1905年:明治38年1月)開戦から118年を迎えます。司馬遼太郎の「坂の上の雲」は小説として書かれたと言え、史実に厳密ではありません。特に乃木希典大将の記述に関しては酷い偏見が見られ、「坂の上の雲」後の昭和年代は一時乃木大将愚将論が闊歩しました。  その後、多くの歴史家の努力により、乃木愚将論の呪縛が説かれてはきましたが、改めて乃木大将の日露戦争における位置づけを私なりにまとめておきたいと思います。  以下