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人文、歴史系

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人文系の記事を収録します。政治、金融、経済関係以外の文学、歴史、人間に関する記事と思ってください。政治、金融、国際政治及びそれに関わる社会事象は「世界情勢、歴史、政治、経済、金融… もっと読む
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2022年10月の記事一覧

「66歳、動物行動学研究家。ようやく『自分』という動物のことがわかってきた」竹内久美子(ワニブックス)ご購読のおすすめ

先だって、竹内久美子さんと白川司さんの対談youtubeについておすすめしました。 そこで紹介されていた、竹内久美子さんの新刊図書「66歳、動物行動学研究家。ようやく『自分』という動物のことがわかってきた」(ワニブックス)を読みました。 竹内さんの青春以来の、精神遍歴を吐露したような著作ですが、とても素直で心にしっくりとくる読み物でした。 そしていつものようにとても読みやすい!! これも、先般ご紹介した渡部昇一さんの「人間らしさの構造」に重要ポイントとして指摘している、

「今村大将の大東亜戦敗戦の反省」についての補足/海軍の失敗と責任:『太平洋に消えた勝機』佐藤晃(光文社)

先日、「今村大将の大東亜戦敗戦の反省」についてを掲載しました。 ここで今村さんが敗戦の大原因として挙げた、1)大権の侵犯、2)陸海軍の対立、3)作戦可能の限度 の5つの内でも最も重いこれら3つに関わる点について、補足させていただきたく思っています。 1)については、2)との濃厚に関連があります。陸海軍が並立し統一した作戦のもとに戦争を遂行できなかったことが2)になるわけですが、それは日本に統一指揮できる頭脳が無かったということでもあります。陸海軍がそれぞれ日本のためでなく

「私の大好きなお二人の対談です。ご覧ください。」白川司&竹内久美子

私の大好きなお二人の対談です。 白川司さんは、最近非常に鋭い評論を次々出しておられるお若い気鋭の識者です。 竹内久美子さんは、動物行動学者で、様々な動物行動学の新しい研究成果をしろうとにも分かり易く面白い本にして出版してくださいます。 そしてお二人とも、日本人として真に良識に富む識者として、保守論壇界でますますご活躍中です。 今後のお二人のご活躍を心よりお祈りしてします。 ちなみに、白川さんにはFacebookでお友達にさせていただいておりますし、竹内さんには、Twit

「マスメディアと左翼野党によって、魔女狩りが行われているのではないか」/立民打越某が、信者かどうか質したこと

マスメディアと立憲民主党や共産党、令和なんとか等の左翼野党によって、信仰の自由が脅かされているとの懸念が日増しに募っている。 安倍晋三元総理のテロ暗殺事件に関連して出てきた、統一教会について必要以上にやり玉にあげて大衆を煽っていることを、私自身これまで本欄でも記してきたし、今も懸念が尽きない。 信仰の自由とは、法律に違反していない限り、内心の信仰は自由であり、いかなる宗教もその限りにおいて信仰することを守られるということである。 それは公けにしない自由も厳密な意味で含め

「谷崎潤一郎 細雪」意外に面白い現代性、精緻、緻密そして普遍性

最近、幾冊かの谷崎潤一郎小説を読んだ。 どれも西欧近代と日本が共存する普遍的なものを内蔵していて大変面白かった。 特に、直近で「細雪」を読んだが、意外に面白い現代性と精緻、緻密で普遍性あり、非常に面白かった。 若い頃谷崎は読む気が起こらなかったが、老年の域に達して読んでみると文章も良く、若い頃気になった上流階級の臭いが気にならなくなって、ぐっとこちらに近い息遣いが感じられる。 「細雪」は、次女幸子の目で見た四姉妹の話が展開されるが、実質三女の雪子と四女の妙子の縁談を中心

「安倍さんが露わにした、日本の根底に横たわる基本問題:拉致問題」/我々は日本を全く取り戻せていない。

本日10/1付け産経新聞9面「教科書が教えない拉致問題」15について記したい。 拉致被害者の帰国という衝撃 と 日本 平成14(2002)年10月15日羽田空港に蓮池薫さん、祐木子さん夫妻、地村保志さん、富貴恵さん夫妻そして曽我ひとみさんの拉致被害者5名が帰国したTV映像は日本中の眠りを覚ました。 しかし、それから20年が経過しても、彼ら5人の家族を取り戻すことは辛うじてできたが、なお他に何人いるかわからない実に多くの拉致被害者の一人たりとも、日本は取り戻せていない。