水車むらでの水車復活に携わって(第2話)

 前回までのあらすじ 静岡県藤枝市の山間部に作られた水車むら。学生時代紅茶の製茶作業のお手伝いで来訪したのをきっかけに年に数回行くようになった私。年月の流れとともに大自然の中での人間の弱さを実感する日々が続くようになった・・・。

 ふとしたきっかけから水車むらを知った私ですが

すぐにその環境が気に入りました。当時は古民家に宿泊できたのですが

いろりでお湯を沸かしたり、途中のお店が買ったおさしみやお惣菜を

拡げて食べたりするのが良かったです。食べる前に水を張って

薪で焚いて沸かしておいたお風呂に入って寝るのが最高の

ルーチンでした。製茶の季節には学生さんのゼミが来ている

事があってその人たちと話すのも面白かったです。

 こうして通っている間に最初の頃に水車むらの運営をしていた

方々が高齢になったことなどがありその団体が解散することに

なってしまいそれとともに通う人が減ってしまいました。

 水車むらに来る方の中には水車に水を送るパイプラインや

古民家や釜屋(風呂とかまどとトイレがある建物)に

水を送るパイプラインの補修を来訪時にしていましたが

来る人が減ったために徐々に傷みが進み始めました。

 私も作業をしていましたが洪水で川の際にある

施設の土台が削られてパイプが落ちてしまって持ち上げられず

そのままになってしまうこともありました。

 人が来ないことで野生動物が屋内に侵入するようにもなり

危機的な状況が続いていました。

画像1

(写真2-1、ワイヤが破損して外径が300ミリ近い塩ビ管が

落下していました。)

そんな中、今、水車むらの管理をされているHさんが

たまたま建物の持ち主の方に出会う機会があり水車を復活させる

プロジェクトが始まりました。このプロジェクトは延長200Mの

メインの送水設備を小回りが利く細いコルゲート管に換装する

作業と腐朽のため破損した水車へ給水する樋、水車自体の

補修をおこなったものでした。

水車むら2-pipe-line-new

(写真2-2 フレキパイプに交換された送水施設。大幅に軽量化され

地形へも上手く従順出来ているのが分かります)

画像3

(写真2-3修理をしている途中の水車と給水施設です。)

Hさんと参加した多くの人の手によって水車は無事復活しました。

 

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