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言葉はなぜ生まれたのか -児童書紹介

保育士をしていると発達心理学を継続的に学び続けることになります。言葉の獲得が複雑な発達過程を経て成り立つことも、繰り返し復唱される重要なテーマです。

では生物学から見るとどうなのか?
人間の言語とはつまり、どう特異で、なぜ他の動物には成し得ない技なのか?

親しみのあるイラストを豊富に(見開きイラストもたくさんあります)使いながら、動物たちの能力について易しく噛み砕いて説明してくれています。個人的には「ウソ鳴き」についてのお話が1番好きでした。
ハダカデバネズミなど、話題になったこともある動物も取り上げておられ、面白おかしく読み進められます。
研究の様子についてのイラストも感心して拝見しました。

この書籍は理科系の児童向け解説本としてまさにお手本とするべき本で、写真、イラスト、文章、全部が非常に綿密に練られています。それぞれが互いを邪魔せず、100%呼応しています。研究の過程も気になるけれど、この本ができた過程もめちゃくちゃ知りたい。

プレゼンテーションのお手本としても最高級です。
お手にとられましたら、言語の科学を是非ゆっくり楽しんで下さい。