体を空っぽにする。自分を薄める。

・バガボンド最新37巻まで読んだ。
 武蔵が吉岡を全滅させたあと、生きるとは何か、強くなってその先はあるのか、体とは何かみたいな話が始まった。
 何をするかと言えば農業で、武蔵はずっと鍬を握っている。
 武蔵は常に天下一を意識していて、そのためにまず体の自由を体得しようとしている。具体的には、体を空っぽにしようとしている。宮本武蔵としての自我をできるかぎり薄め、宮本武蔵としての身体をできるかぎり薄め、ただ刀を刀として扱える人間になれるよう修行している。
 主は刀で、体が従。
 体は刀のためにあって、刀の意思に従って刀を振ることだけが純粋で強いことだ。敵を倒したいなんて自我は余分な力みになる。それは強くないことだ。
 武蔵が田畑を耕していると、天下無双の自負が刀を握って人を殺せと武蔵に語り掛けてくる。自負は、禍々しい黒い霧みたいな形で武蔵の体から溢れてくる。武蔵はそれを振り払うことに苦心している。
 自負が話しかけている時、プンプンと似ている。

・ジョジョの3部を観ている。
 ネットフリックスの字幕だとポルナレフが(ジャン)表記なので違和感がある。(ピエール)表記だったら違和感どころではないのでよかった。
 承太郎はかっこよすぎる。帽子と髪の毛は一体化しているものだと記憶している。一体化ってどういうことだよ。
 主人公のスタンドとしてスタープラチナが完成されすぎている。絡め手ばかりの敵スタンドはシチュエーションに頼るところが大きいけれど、超パワーと精密操作がウリのスタンドは対応力が抜群だから、どんな変な敵でも割と戦える。自分の有利シチュエーションに持って行かなくても戦うことができる。
 必殺技が敵をメタメタにぶん殴りまくるっていうのもすごい。単純なのに真似したくなるカッコよさがある。鋼入りのダンのラッシュなんてかっこ良すぎる。

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