10年放置のVespaレストア覚書[その2]
前回の記事の続きです。
今回は力技、タイヤ周りの再生と、キャブの分解まで。それではレッツゴー!
■外せー!削れ―![2020年7月中旬]
10年間、シートでぐるぐる巻きにしてあったとはいえ、やはり地面に近いところは劣化します。タイヤから行ってみましょう。
まずはフロントタイヤです。よろしくない修理ブログの典型で、4本のボルトを全部外してから気がついて、再度差し込んでいます。接合面がテーパーになっているボルトは絶版らしく、再生品はエライ高い。古い車両から取り外した錆のあるボルトでもいい値段がします。しかし、すごいサビだなぁ。
前輪取れました。ここまでやってドラムブレーキ開けないのは如何なものかという気もしますが、とりあえず再生第一。
ジャッキがないために、収穫かごをその辺にあった合板で補強して車体を乗せます。鉄ボディーなので重いんですよ。チャンバーも錆びまくっています。
実家にあったモノタロウ製CRCと思しき潤滑剤アタック。ノズルが見つからないので直吹きです。
分かりにくいですが、リアタイヤを固定している4本のボルトを外したところです。チャンバーを目一杯ずらしても後輪が抜ける隙間がないのです。
仕方がないのでリアショックを外します。ジャッキを持っていないのでその辺にあった金網で程よい高さを出してから、リアショックのボルトを抜きます。やっとチャンバーと一緒にリアタイヤが外れました。
Vespaというとスペアタイヤを積んでいるイメージがありますが、このチャンバーを付けたときからタイヤ交換は諦めています。出先でパンクしたら安全な場所にバイクを止め、工具と替えチューブ、毛布、空気入れを持って出直す作戦です。(車載工具にするには嵩張りすぎます)
リアショックとチャンバーを外す作業は、Vespaを横倒しにすれば一瞬で終わります。
とったどー!
Vespaのホイールは、お椀型のディスクとリング型のディスクをボルトで止めています。当然、気密なんてないのでチューブ仕様。下の写真の左側が前輪です。前回パンクした時に、シャーシブラックを吹いています。
それでも、やばいですねーこのサビは。VespaのチューブのバルブはL型になっていて、チューブに接する部分の穴が拡大して錆びています。前回修理したときもサビを落としてシャーシブラックを吹きましたが、サビ処理が充分ではなかったようです。
電動インパクトにワイヤーブラシを付けてひたすら削ります。
だいぶキレイになりました。ホイールも同様にういぃーーんとサビ落とししてヤバいところは地金を出します。
はい。よろしくない修理ブログの典型でございます。(塗装関係は写真撮り忘れますね)
このあと、チャンバーには耐熱塗料を塗り、ホイールは黒錆転換剤で処理したあと、シルバーに塗っています。問題のサビがささくれているところには、2mmのブチルゴムを貼り付けてから、チューブのバルブを通しました。本来はホイールの重心が狂うのでよろしくない処理ですけど、スピード出さない(出ない)ので問題ないでしょう。
リムテープも追加して、タイヤを組んでいきます。分割式のホイールは、タイヤをセットすればいいだけなので、自転車よりも簡単です。
■キャブレターの現状確認
前回、取り外したキャブレターを分解していきます。塗装の乾きを待つ間にバラしたので、塗装写真が全然ないんだった。
パーツの確認です。以前、腰上を修理した時に、最悪腰下の可能性もあったので、ガスケット類はまとめて買っていました。今回はキャブとエアクリーナー感のガスケットと、Oリングを使います。
エアクリーナーは2本のボルトで止まっています。ガスケット準備しておいてよかった。
エアクリーナーを分解します。グラスウール状のものが2枚のパンチングメタルに挟まれている構造です。案外とキレイで拍子抜けしました。
このキャブレターは燃料フィルター一体型です。メッシュ部分に腐った混合ガソリンの成れの果てがこびりついています。
チョーク部分を外します。
フロート室を外したところ。明らかにジェット類は詰まっています。
ここまでの作業は実家の物置でやっています。暑くてアタマがボーッとしてきました。
インマニにキッチンペーパーで蓋をして、清掃は自宅に持ち帰ってやることにします。細かい部品を無くしたくないし、体力も限界です。嗚呼、エアコンさん。。。
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