マガジンのカバー画像

本棚めもめも

15
私のの愛する本たちをご紹介(古い本が多いかもです)
運営しているクリエイター

記事一覧

「色のふしぎ」と不思議な社会[川端裕人 著] その1 勝手な洞察編

 神楽坂らせんさんの本に対するアンテナは広範で、かつ鋭いセレクト&レビューで本との出会…

supa
2年前
5

ぼくはポロック[This is Pollock]【大雑把レビュー&覚書】

PIE International 社の「芸術家たちの素顔」シリーズの一冊。ポロック以外ではウォーホル…

supa
2年前
5

まともがゆれる 常識をやめる「スイング」の実験 [木ノ戸 昌幸 著]

「細かいことは言わずにとにかく読んでみてほしい」  この本を紹介する際に、最初に浮かんだ…

supa
3年前
10

経済政策で人は死ぬか? 公衆衛生学から見た不況対策[デヴィッド・スタックラー&サ…

 普段、私の本の紹介は「できるだけ内容に触れずに、読書経験を奪わない」事を念頭に置いて…

supa
3年前
5

[ALL IN ONE・吉野朔実劇場]吉野朔実は本が大好き[吉野朔実 著]

 「一番好きな漫画家を挙げろ」というのは、割とよくあるお題です。  私の中では鴨川つばめ…

supa
3年前
9

[稲垣えみ子さん 雑感その2] アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したから…

 稲垣えみ子さんの、「アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。…

supa
4年前
1

魂の退社、寂しい生活[稲垣えみ子 著] 同世代を生きる寂しい生活者の共感

 稲垣えみ子さんの著書、[魂の退社]と[寂しい生活]の2冊のご紹介です。この2冊は、相互補完関係にあるので、一本の記事のほうが良いでしょう。 ■稲垣えみ子さんと、その時代 著者は大学卒業以降、朝日新聞社に30年弱在籍し、50歳をもって退職。フリーになります。  文中にもありますが、バブルの残り火がまだ灯っている時代に入社し、その当時の多忙さや、大企業ならではの文化の中で「職業人としての自己」を確立しています。  年齢的には、私と同世代です。違っているのは数年の年齢差と、

ちょっと上まで・・・ [神楽坂らせん 著] おもしろいよー!みんな読むのだー!

 こみさんなんばんは。(∩゚д゚)のヒトです。  神楽坂らせんさんの「ちょっと上まで・・・」…

supa
4年前
10

あるいて行くとぶつかるんだ[椎名誠 著]のレビューをシーナ文体で書いてみる 【偽…

 これから書く文章はいったい何なのだろうと、ぼくは既にすこしウロタエている。そもそも「…

supa
4年前
5

母さん、ごめん。50代独身男の介護奮闘記 [松浦晋也 著] の紹介と、私の介護奮闘中(…

 本書は、自分の親が「高齢者」と呼ばれる年齢に達した際に、すべての人が「前もって」手に取…

supa
4年前
9

禅とオートバイ修理技術-価値の探求-[ロバート・M・パーシグ 著・五十嵐美克+兒玉光…

 本書は冒険譚である。しかもかなりシリアスな冒険だ。冒険譚が存在するためには、生還者が…

supa
4年前
3

乾燥なめくじ[生ひ立ちの記] 吉阪隆正著

  近代建築の巨匠、ル・コルビジェには、日本人の弟子が3人いる。  建築の教育を受けた…

supa
4年前
6

最後の昼餐[宮脇檀 絵・根津りえ]

 建築家、宮脇檀の最後のエッセー集です。ちなみに檀は”まゆみ”と読むのだけれども、ダン…

supa
4年前
4

機械より人間らしくなれるか? [ブライアン・クリスチャン]

 チューリングテストに人間側のサクラとして参加し、自分がコンピュータではない事を審査員に認めさせるという、骨子はとてもシンプルなストーリー。  ただし、筆者はコンピューターサイエンスや哲学、詩の美術学という横断的な知的バックグラウンドを持ち、加えてノンフィクションライターとして驚くべき行動力で論を進めていく。  そして自らサクラになる事を申し出た上で、「人間らしくいる」事を体現するために、コンピューターの起源からAIへの発展、脳科学、哲学、言語学、心理学を俯瞰し、「人