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弁護士としてのキャリアスタートは法律事務所が良い?!

 どうもスヌスヌムリクです。

 先日、後輩から就活について相談を受けました。

 どうやら、後輩は法律事務所だけでなく、民間企業も視野に入れているとのことでした。

 そこで、私は、後輩に、”弁護士としてのキャリアスタートは、法律事務所が良いのではないか。”と助言しました。

 これは、あくまで個人的な見解で賛否両論あるかと思いますが、以下では、特に民間企業への就職を検討中の修習生、司法試験受験生向けに補足説明します。

 なお、先日、ツイッターで本タイトルに関連するアンケートを実施しました。本記事の最後にアンケートの結果を公開していますので、そちらもチェックしてみてください。

1.終わり(裁判)を知っておくメリット

 弁護士として仕事をしていると、大小様々な紛争案件を担当することになります。

 典型的な紛争案件の場合、以下のような流れになります。

 ①当事者間での交渉

 ②弁護士を通じての交渉

 ③調停、ADRなど

 ④裁判

です。

 上記①~③を経ても紛争案件が解決しなかった場合、最後に辿り着くのが裁判です。

 裁判では、主張整理、尋問、和解協議、鑑定等の手続を経ますが、こうした手続を自分で経験しておくというのは非常に重要なことです。

 もちろん、企業内弁護士でも、調停や裁判を担当することがありますが、基本的には、外部弁護士に依頼しますし、仮に担当するとしても、外部弁護士に依頼すると費用倒れになる案件が殆どだと思います。

 そうなると、企業内弁護士の場合、大小様々な紛争案件を経験するのは難しいです。

 企業内弁護士は、尋問を担当する機会は皆無ですからね。

 そのため、企業内弁護士になる前に、法律事務所でまとまった経験をしておいた方が良いと思います。

 では、なぜ、裁判の経験をしておいた方が良いのか?

 それは、裁判を経験しておくことで、紛争が発生した段階から、終わりを見据えた対応ができるからです。

 企業内弁護士は、法律事務所勤務の弁護士よりも、紛争の初期段階から担当することになります。そうなると、その段階で、万が一裁判になった場合を想定して対応できるというのは大きなメリットです。なかなか言語化するのが難しいですが、弁護士の勘所のようなものともいえます。

2.基本的な手続きを学べるメリット

 企業内弁護士の場合、企業規模によっては、弁護士は自分だけということもあります。

 そうなると、気軽に他の弁護士に相談しながら対応することは難しい場合があります。

 他方で、法律事務所で勤務する場合には、ボスを含め先輩弁護士がいます。法律事務所によっては、指導担当の先輩弁護士が指定されていることもあります。

 そうすると、先輩弁護士に相談・質問しながら事件処理をすることができますので、基本的な手続きを学べます。

  特に新人弁護士のうちに基本的な手続きを経験できるというのは、大きなメリットです(期を重ねるごとに聞きにくくなっていきますからね。)。

 ちなみに、少し愚痴になりますが、新人弁護士の中には、分からないことが何か?、どこが分からないか?などを自分で把握すらせずに先輩弁護士に相談してくる方がいます。それはプロ失格です。分からないことがあれば、まずは自分で調べるという姿勢が大切です。

3.まとめ

 冒頭でも触れましたが、先日、ツイッターでアンケートを取ったところ、以下の結果になりました。

 個人的に意外だったのは、「どちらでも変わらない」を選択された方が一定数おられる中、積極的に「民間企業にすべき」を選択される方は思いのほか少なかったことです。

 弁護士のキャリアスタートに関しては、法律事務所、官公庁、民間企業等々の様々な選択肢があるかと思います。

 もっとも、私は、特に上記2つの理由から、弁護士のキャリアスタートは法律事務所が良いと考えています。

 なお、弁護士スヌスムムリクのblogも運営中ですので、興味のある方はご覧ください。

 ではでは。

弁護士スヌスムムリクのblogも宜しくお願いします。https://sunusumu.com/