母を想う日

1978年か79年だったか、当時、少年時代を過ごしていた僕は、放課後に学校から帰宅すると、幼なじみと遊びに出かけ、いつも公園に行ったりジャングルジムで遊んだり、よく通っていた駄菓子屋に直行するのだった。たまたま、一人でその駄菓子屋に行った。(当時の地方とりわけ田舎の土地の世相や治安は現在では想像出来ないほど安全で4,5歳の子供が一人で近所を遊んで回るほど放任する親子さん達も多かった。)当時、先駆けだったかどうかは知らないが、所謂、ガチャガチャに興味を持っていた僕は、そのガチャガチャで銀河鉄道999に乗って宇宙を旅することができる切符(チッケット?パスポート?)を手に入れて999号に乗れると信じていた。ちょっと恥ずかしいけれど、両親より学校の先生らが、この子はちょっと変わっている、発育が遅れているのではと少し心配されていた。両親はそんな僕にすごく優しくて、その宇宙を旅する事が出来る999号の切符を自慢する僕に母は優しくメーテルさん綺麗ね。と呟いていたのを覚えてる。おそらく、松本零士さんの描く女性の物憂げな美しさの事を賞賛していたのだろうと、今となって思う。


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