売れる前から知ってた

自分の好きなジャンルで、誰かが売れると、売れる前から知っていたという自意識が現れる。誰かと競うものではないのに、前から知っていたとアピールしたい気持ちになる。

特にお笑い。元々、AKBのあっちゃんが好きで、1ばんスクラムという番組を観るようになった。その番組に出ている芸人さんのことは一通り好きになった。その中でも、特にオレンジサンセットとかまいたちは、番組が終わってからも応援していた。

そこから数年は、かまいたちは大阪では売れているけれど、全国的な知名度はこれからという状況が続いていた。僕は、その時から周りにかまいたちが好きと公言していた。

そして、かまいたちは、キングオブコントやM-1をきっかけに、全国的に売れた。今ではテレビで観ない日がないくらい。元々、本当に面白い2人だったので、今の状態に全く違和感は感じていない。

ただ、昔から応援していたという自負はあるので、かまいたちの話になると古参アピールがしたくなるのを堪えながら、過ごしてきた。

その自意識が爆発した出来事があった。友人の結婚式で、新郎の子が奥さんに自分を紹介してくれた時に、「お笑いが好きで、あのかまいたちも売れる前から応援してたんだよ」と話してくれた。素直に認めればいいものを「いやいや、かまいたちがすごいだけだから」と、かっこつけた返答をしてしまった。斜に構えすぎな自分が嫌になった。

その会話がずっと頭から離れなくて、後日、その友人にあった時に、すぐに謝った。友人は、全く気にしていなかった。そして、アメトークの生きづらい芸人かよと笑ってもらえたことで、救われた。

売れる前から知っていた現象は、その分野が好きであればあるほど、詳しくなるのだから、当たり前のことなんだと思う。自分が知る時には、実は、表に出始めてたりするタイミングだったりもする。

売れた人を前から応援していたという事実と期間を誇ることは避けたい。でも、人に迷惑をかけない程度に自分の中で誇ることはいいことだと思う。売れる人を好きであったことは事実なのだから。

この記事自体が前から知っていたという自意識の現れであることは一旦置いておいて、今日もお笑いを観るよ。

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