パーソナルカラー診断をしてもらった人間がここに

います。

もし地球外に生命体がいて、人間の生態を観察しているとしたら、

「肌・目・髪の色から自分たちを4種に分け、その分類によって服(身に纏う布)やメイク(顔への装飾)の色を変える」

「その分類をする人間は、検定 というものを受けることで正式に人を分類することが出来るようになる」

「他にも、骨格 や 顔面の受容器の位置によっても数種類の分類があり、これによって服(先述)の素材や形を変える」

って書かれているのかもしれない。



夏休みの自由研究に地球はもってこいで、性能の良い望遠鏡さえ買ってもらえれば、なんだそれという人間の生態を無限に見ることが出来る。

アパートの一室で、人間が人間の顔の下に、様々な色の布をあてながら、これは顔の色が明るく見える、血色が良く見える、とやる。
かと思えば、立ち上がって微妙に形の違う布を羽織らせ、あなたの体型ではこれは足が長く見える、太って見える、とやる。
最後に顔の受容器の大きさを測り、それによってこの雰囲気の服が似合う、 ハリのある素材は似合わない、花の柄が似合うが小さい花限定、などやる。

これによって得られた些細な違いは我々には分からない。しかし、この行為を 仕事(別項参照)として生活している人間もいるのだから、人類によってある程度は必要なものであると考える。


ほにゃ星に住むポヨミ星人は、個体によって周囲の温度を感じ取る受容器の形に若干の違いがあり、三又になっている受容器の先の尖り方が鋭利なもの、比較的丸みを帯びているもの、どちらでも無いものに分類される

その違いによっていちばん長い触角の曲げる角度を変えている。ある個体は15༅曲げ、ある個体は18༅曲げている。
また、先端の透明度や、三又のうちどの先が1番湿っているかでも分類があるようだ。その違いは我々には分からない些細なものだが、それについて学んだものが他の個体を分類しているらしい(ポッチミ診断という)

ポヨミ星人がポヨミ星人の受容器を触り、観察している。光に透かしてみたり、どの先端に1番綿毛がくっつくかを調べる。ポッチミ診断を受けた個体は上機嫌に触角の先をヌメ色に光らせ、帚ゥ で得た 披ピ悸(別項参照)を渡す。


見た目に全く個体差のない我々にとって、これらの行動はたいへん興味深いが、それによる悩みや手間を考えると面倒に思う。同じように感じた人間やポヨミ星人もいるようで、結局は自分のつけたい色の布をつけ、曲げたい角度で触角を曲げている。どうやらこの分類で得られたものに正解は無いらしい。似合わない触角の曲げ方をしていても群れから追い出されることはなく、診断結果が気に食わない場合は別の個体の診断を受けに行き、その結果も変わることがあるというから驚きだ。





イエベ秋でした。めちゃめちゃ楽しかった、
さつまいもの皮と中身の色が似合うみたいです。


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