これからの工房運営について考えた
サニーサイドスタジオを開業して7年目、はじめて依頼が途中キャンセルになってしまいました。
というより「させてしまった」というのが正しいかなと思います。
オーダーを頂いてからとても長い期間お待たせをしてしまい、これ以上待てませんとお叱りを受けキャンセル、全額返金となった次第。
通常は製作開始後のキャンセルはお受けできないのですが、納期が延びて迷惑をかけてしまっていたこともあり、謝罪とキャンセル対応をすることに。
色々事情はありますが、今回の出来事は今後の仕事の進め方を見つめ直すきっかけになりました。
一人工房の限界
サニーサイドスタジオでは全てオーダーメイドでの製作を行なってきました。
お客さんと打ち合わせをして一緒にものづくりを進めるので、時間や手間はかかりますが、お客さんはとても喜んでくれるし、作り手としても毎回色々なことにチャレンジできるので、やりがいを感じていました。
とはいえ一人でやっている工房なので、仕事が重なればあっという間にキャパオーバーになってしまいます。
月に10件の仕事を請けても、一つとして同じものは無く、都度材料の調達から始めます。そのため複雑な仕様のものが重なれば製作は遅れてしまいます。
決まった作業なら前倒しをしたり道具を新しく入れるなどで効率化ができますが、毎回違うものだとそうもいきません。
それに「どうやって作るかを考える時間」も必要になるので、製作時間はどんどん伸びてしまいます。
今回は年末年始も重なったり、体調不良も重なってしまい迷惑をかける結果になってしまいました。
力不足を痛感すると共に、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
これからどうしていくか考えた
サニーサイドスタジオの名前は「光の当たる明るい工房」という意味合いがありますが、忙しくなれば工房に閉じこもり、時にはドアを閉め切って作業をしています。
場合によってはそういう時間も必要だとは思いますが、閉じこもってばかりでは自分の目指していた工房運営とはかけ離れたものになってしまいます。
お客さんが気軽に来れてオーダーできる場所でありたいと思いはじめたのに、「あそこはいつも忙しそうだから辞めておこう」と遠慮されることもあります。
そんな状態を解消して、依頼にきちんと応えられる態勢作りをしていきたいと考えています。
自分が全力疾走し続けることでなんとかこなしているのでは、長く続けていくことはできません。
完全オーダーメイドからセミオーダーへ
現在セミオーダーのシステムを作っています。
この辺りのことはまた別で書きますが、今までのオーダーメイドは縮小し、よりオーダーしやすい環境作りを進めていこうと思います。
開業以来続けてきた完全オーダーメイドというスタイルを変えることには、少し抵抗がありましたが、これからの自分の仕事や家庭のことを考え、システムを変えていくことにしました。
今後のサニーサイドスタジオにご期待を頂けると嬉しいです。
いつもお読み頂きありがとうございます!