モノづくりの「能力の輪」とキャパシティ
ある著名な投資家が、「能力の輪」という表現をしていて、「人間は自分の能力の内側にあるものはよく理解できる。だが輪の外のものは理解できないか、ほんの一部しか理解できない。」と語っていました。
これは自分の得意な能力を理解し、その輪の中からはみ出さずに戦うことで、人の何倍もの結果をより早く得られるということだそうです。
無理矢理まとめると「長所を伸ばし、短所には目をつぶる」ということでしょうか。
不得意なものを一生懸命伸ばすよりも、自分が得意で没頭できる分野に特化するという働き方は、キャパシティの小さな個人事業主にとってはとても大切な事だと思います。
自分の能力を最大限に生かせる分野と、そうでない分野。その境目をよく理解し、決して境目からは出ないことが重要になってきます。
以前はどんな仕事でも断らずに受け、事業の幅を増やすことを目指していました。
そうする中で特にお客さんに喜んでもらえる分野と、すごく苦しい思いをして、そんなに手応えを感じられない仕事があることに気がつきました。
それを1つづつ振り返って行くと、自分の得手不得手が分かり、結果的に自分の中のルールとして、能力の輪を意識するようになりました。
これは仕事に制限をかけるわけでは無く、自分の能力や得意分野を意識しておくことにつながり、結果的により良い仕事ができるようになります。
能力の輪の他にもう一つルールがあります。
それはクオリティを担保できてもキャパシティが足りない仕事はお断りする。という事です。
クオリティーを担保出来ないからという理由で断ることは基本的にありません。
ただキャパシティが足りない、要はウチではこなしきれませんよという仕事はお断りするようにしています。
機械や人員を増やせばキャパシティは増やす事ができ色々な仕事をする事ができます。
ただその前にサニーサイドスタジオとして、センスとクオリティを磨くことを大切にしています。
キャパシティを増やすのはその後で、増やしたキャパシティの為に、クオリティを落とした仕事で埋めるということは避けたいのです。
でもこの能力の輪って経験や時期によっても微妙に変わるし、それこそ能力のある人員が増えればサニーサイドスタジオとしての輪は広がる事になるんですよね。
今後もし人を雇うのであれば、この「輪」をただ大きくするのではなく、事業をどう形作っていくか、という意識はブレずにしっかりと持たないといけないと考えています。
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