ストリートファイターの世界大会がスゴい事になってる話

こんにちは。
今回は現在進行形で行われているストリートファイターⅤの世界大会が、漫画さながらのスゴい状態になっている事書いてみようと思います。

軽く説明すると、昨年に各地域で優秀な成績を収めた選手47人が招待される大会カプコンカップ2022の予選リーグが丁度終わったところなのですが、残った選手が揃いも揃ってトンデモない選手ばかりで正に「日本大会編で死闘を終えたと思ったら世界大会編がもっとヤバかったスポーツ漫画」
コロナ禍で国際大会が激減した中での国内大会のレベルの高さやeスポーツブームから「日本が一番強い」と信じて疑わなかった新規ファンからも「世界は広い」「こんなヤバい選手がいるのか!」というコメントが溢れており、平日4日間朝5時からの配信にも関わらずリアルタイム視聴者は常に5000人以上を記録する過去にない盛り上がりを見せています。

本noteではそんな日本のプロに立ちふさがる海外選手達を簡単に紹介して、少しでもストⅤ競技シーンに興味を持っていただけたらと思いわかりやすく殴り書きした次第です。それではご覧ください。


EndingWalker選手 イギリス出身

大会最年少の16歳でありながら、イギリス・アイルランド大会5連覇を成し遂げて切符を獲得したという超新星。使用キャラはエド。

大会に出始めたのが2021年コロナ禍ということもありその実力は日本人選手からすると未知数だったが、予選リーグを無敗(5勝0敗)で決勝トーナメント進出と言う結果で実力を知らしめた。

特に初戦となるBravery戦では、対処の難しいキャミィのジャンプ攻撃を高レベルCPUのような反応でほぼ全て撃墜し圧倒。更に大会最年長のM.Lizard選手との親子年齢差対決では両者無敗同士だったにも関わらずEndingWalker選手のワンサイドゲームとなり、実況を大いに盛り上げた。(なんなら会場は「マジかよ…」と言わんばかりの乾いた笑いが起きていた)
しかしながら結果的に全敗で終わってしまったREN選手のいぶきに苦戦する一面もあり、完璧に見えてレアキャラが弱点なのではないかと囁かれるのも実に漫画っぽい。

あどけなさが残るヨーロッパの美少年という如何にもなルックスから日本語配信のコメントでは「ハリーポッターに出そう」「名前も相まって暗黒面に落ちそう」等ともっぱらの評判。

Zhen選手 中国出身

初日に会場で行われたLCQ(最後の枠を賭けた当日大会)で、223人もの参加者が募る熾烈な戦いを無敗で優勝し切符を勝ち取ったシンデレラボーイ。トップ8に名だたる日本人プロ5人が残ったため「さすがに誰かは行くだろ」と思っていた日本のファンを大いに驚かせた。特に2022年、国内で一番活躍したと言っても過言ではないshuto選手をねじ伏せた姿は衝撃的。
更にその無敗優勝は留まることを知らず、同じく予選リーグも無敗で突破しているため、一番勢いを味方につけている選手と言える

年齢は19歳とこれまた若く、ベガで空対空を何度も成功させるその反射神経は、ベガ使い=対空出ない という日本のファンの通説を覆し、実際にグループ予選でももち選手に勝利。決勝トーナメントでは日本唯一のW側であるカワノ選手と当たる予定であり、日中最強若手対決と注目されている。

※W側=予選リーグを1位通過した選手は一度負けてもL側に行くだけで敗退にならないシステム。L側で敗北した選手は敗退する。

NL選手 韓国出身

eスポーツ大国である韓国から唯一出場しており、同じく韓国出身の強豪Verloren選手(近年は大会不参加)と並んで「力のNL 技のVerloren 心のマゴ」と評される名実共に韓国最強のプレイヤー。

「NLを見れば今強いキャラがわかる」と言われる程、最強キャラクターを強く使いこなすことに定評があり、今回も最強キャラの一角であるルークを使用。予選リーグを4勝1敗で1位抜けしており一度敗北こそしているものの、勝利したゲームは全て2-0で完封という暴力的な強さを誇る。
チーム戦であるSFLワールドチャンピオンシップ1日目でも3戦3勝と絶好調の稼ぎ頭。

決勝トーナメントでは先述のEndingWalker選手と当たることになっているが、予選リーグで彼と同じくエドを使用するKalmal09選手に対して試合後放心させた程の完勝を決めているため、どういった戦いになるのか非常に気になるところである。

AngryBird選手 アラブ首長国連邦出身

世界中の猛者が集う予選リーグの中でも取り分け強い選手が固まったグループF(通称デスブロック)を無敗で駆け抜けた。
デスブロックでは世界最強ユリアンとの呼び声も高いDCQ選手、アメリカ西ブロックの大会で4回優勝しているChrisCCH選手ですら敗退しており、同率3位の2勝3敗が3人いる大混戦となっている中での全勝勝ち抜けである。

先日には大会鑑賞を兼ねた武者修行に日本を訪れていたが、その最中に数多の屍を築き上げており、日本のプロからも「AngryBirdのケンはヤバい」と言われるようになった。
使用キャラのケンは日本と海外で評価が分かれるキャラであり、ケンの海外評価を押し上げている一人でもあり、ケンらしく随所で無敵技をぶっ放す大胆さを持ちながら、さながらリュウのような丁寧な弾打ちも得意としており緩急の差が激しいプレイを得意とする。

ちなみに同じく予選リーグに出場した同郷のBigBird選手と並んでバード一門と日本のファンから呼ばれている。

MenaRD選手 ドミニカ出身

僅か18歳でカプコンカップ2017を優勝し世界王者の座を獲得した、中米圏を代表するプレイヤー。それまで著名な選手がいなかったドミニカからいきなり世界王者になったこともあり自国では英雄的存在。優勝以降も選手として第一線で活躍をつづけながらも、自国のeスポーツを盛り上げるために著名な選手を大会に招待するなどの活動も行っている。

優勝した際の使用キャラであるバーディーの印象が強いが本戦トーナメント出場選手の中でも屈指の多キャラ使いであり、様々な大会で3~4キャラを併用しながら優秀な成績を収めており、非常に器用なことが伺えるが本大会では今の所ルークのみで勝ち上がっている。

予選リーグ(唯一人数が一人少ない5人グループ)では、他の選手3人に対し2-0で完勝していた日本のぷげら選手に対し唯一勝利し無敗でW抜けしている。試合そのものは拮抗していたものの、他選手が手も足も出なかったぷげら選手の攻撃に対し明らかに対応していたことも日本のファンに衝撃を与えた。

iDom選手  アメリカ出身

カプコンカップ2019の覇者で、3年間コロナ禍で開かれなかったので現状のタイトルホルダーとなる選手。ララを愛用し、ワンチャンあれば一気に逆転勝利をもぎ取る嗅覚の持ち主。当然勝つ時は一方的にひき殺すようなワンサイドゲームになりがち。サブではポイズンも使用。

近年では世界で一番大きな格ゲー大会EVO2022で準優勝したことが記憶に新しい。L側からウメハラ選手・ガチくん選手・ときど選手と日本の一線級プロを次々と撃破し、決勝でもカワノ選手にリセットをかけた姿は開催国が地元アメリカなこともあり完全に主人公であった。特にガチくん戦、ときど戦に至っては危なげもなく勝利しており視聴者を驚かせた。

そして今大会もiDom選手はL側からスタートし、初戦の相手は日本のぷげら選手。普通はL側の選手はかなりキツいと言われているが「iDomならここから這い上がってくる」と言われるほど。はたしてEVOの再来になるのだろうか…。

Mister Crimson選手 フランス出身

世界最強のダルシム使いであり、フランスの仙人の異名を持つ(日本ではダルシム使いを●●の仙人と呼びがち)。
母国で開かれた国際大会「Red Bull Kumite London 2021」で堂々の地元優勝を成し遂げており、現フランス最強プレイヤーとの呼び声も高い。

ストⅤのダルシムは攻め継続能力も極めて高いので、プレイヤーによって攻守のバランスがかなり変わるのだが、Mister Crimson選手はかなり攻めっ気の強いタイプで、一度攻め出すと中々に止まらずターンを回さない。
高難易度な分非常に火力の高いコンボ、通称マグマコンボを本大会中もミスなく何度も決めてい実況のド肝を抜いた。
また、本作でも屈指の対応し辛さを誇るラシードの三角飛び連携を発生の遅いヨガアンビルで対空する等、要所の守備に関しても隙が無い。
本戦開始前の優勝予想でも推される声が多く、L側からのスタートになるが日本からすれば非常に脅威。

ちなみにときど選手の発言やそれを高クオリティでモノマネした国定さんの影響もあり「クリムゾンじゃなくてクリムソンだから」とよくネタにされる。


他、ルークの下位互換とも言われ人口が激減した豪鬼で予選リーグを全勝したドイツのTakamura選手。フィジカルモンスターの異名を持ち、ルークだけでなくネカリやかりんも要所で使用するPhenom選手。評価の低いバルログで老獪な立ち回りを得意とする大会最年長M.Lizard選手。Endingwalker選手、Zhen選手と並ぶ得失点差で予選リーグを抜けた中国のコーディ使いVxBao選手等、13人の強豪が日本人選手に立ちふさがる。

では全力で中立に日本人選手を応援したい所なので、本戦トーナメントに出場する日本人選手についても軽く説明しておこう。

カワノ選手

様々な国内大型大会を初め、直近ではEVO2022で優勝している日本の若手筆頭。チーム戦であるSFLでもGood 8 Squadの一員として優勝しているため、同時開催されているSFLワールドチャンピオンシップでも戦う。
超努力家でもあり、短い期間でルシア・ルークをプロ相手に隠し玉として機能させるレベルまで昇華しSFLを大いに盛り上げた。

日本唯一のW側であるため、現状最も優勝に近い日本人選手である。1戦目に当たるは先述のZhen選手。対戦経験が無い=人読みが難しいため苦戦は免れないが「ここで勝てれば優勝は固い」とも言われているため全力応援したいところ。

ぷげら選手

カワノ選手と同じくGood 8 Squadに所属するバイソン使い。
SFLグランドファイナルでは最終決戦でネモ選手を下し、チームの優勝を決めた。
海外では評価があまり高くないバイソンが、日本で評価が高いのはぷげら選手がいるからとも言われる程オンリーワンの強さを誇っており、的確なダッシュストレートとジャンプを許さないグランドスマッシュは彼にしか出来ない芸当。

頭角を現してきたのが近年だったこともあり、ついに世界にバイソンの強さを見せつける時だということで早速SFLワールドチャンピオンシップでは、EVO2019チャンプであるProblem X選手相手に大将戦で勝利し海外実況席を驚かせた。L側からのスタートかつ、初戦から先述のiDom戦、更にバイソンはララ戦が鬼門と言われていることもあり、ここをどう乗り越えるのかが鍵といえる。

ももち選手

プロゲーミングチーム忍ismの頭領(オーナー)にして、自身もストⅣ時代にカプコンカップ2013とEVO2015で優勝している世界王者2冠の古豪選手。
その腕はストⅤでも健在で、2022年最初の日本大会で優勝し早々と切符を獲得した。使用キャラはストⅣ時代でも僅かな期間使っていた魂のキャラ、コーディー。

予選リーグでは思いのほか苦戦し、先述のZhen選手にもあと一歩のところで敗れて決勝進出は絶望的のまま全試合を終えてしまった…。
かに見えたが、海外選手達のくんずほぐれつの結果、最後の最後奇跡的に得失点差で2位抜けとなった。あまりの奇跡ぶりと僅かな差のため、ももち選手自身は自分が進出したことにしばらく気づかなかったとか。
一度死んでしまった漢として、L側からの復活劇を期待しながら応援したい。

ちなみにプロゲーマー夫婦として結構テレビ出演もされているので、世間的には3人の中で一番知名度がある選手と思われる。

最後に

こんな世界中の強い選手が集まった、ストⅤ最後の世界大会は2月20日午前8時よりスタート!日本語実況中継もあるので、皆で世界のレベルの高さを体感しながら日本人選手を応援しよう!








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