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出雲 神在祭 参加ログ3 (縁結大祭)

出雲に来て3日目。
今回の旅の主目的、「出雲大社 縁結大祭」に参加させていただきました。
2022年は11月7日、8日、10日の3日間。今回の定員は各回1,000名。(例年は2日間開催のようです。残念ながら各回の定員は不明)

10月中旬に往復はがきで申し込みをして、ありがたいことに11月10日に参加できることになりました。

実は、出雲に来た最初の日に「一畑薬師」で会った楽団の男性が「縁結大祭」の参加者だったそうで、
いつから受付が開くのか、祓社(はらえのやしろ)の込み具合、縁結大祭の席の取り方等を詳しく教えてくださいました。

大祭の開始は10時からで、受付開始は朝7時から。
朝早いほうが祓社が空いていて、ご参拝しやすいこと。
各都道府県で一番受付が早かった人が「各都道府県の代表者」として、他の参加者を代表して神前で絵馬を奉納できること。
(感染対策なのか、通年なのかは不明)
受付後は、各自絵馬に願いを書き、大祭の席を確保した後、大祭までの時間を自由に使えること、など。

参加者の多い東京の「代表者」にはなれなくても、
早めに受付を済ませて良い席を確保し、残りの時間は散策させていただいたほうが良いと考え、
ホテルの朝食をとったらすぐに出雲大社に向かうことに決めました。


朝食の提供開始は6:30。
少し早めに朝食会場に到着して並び、提供開始とともに朝食をお願いし、昨日食べられなかったご飯とお魚などをおなか一杯食べました。
ただ、食事をしみじみ味わう時間はなく、急いでそれらを腹に収め、身支度を整え、すぐに電鉄出雲市駅7:15発の一畑電車で出雲大社に向かって出発しました。

一畑電車の出雲大社前駅に着いたのが7:34。
そこから出雲大社の「勢溜(せいだまり)の大鳥居」まで歩く道すがら、
空に龍様が泳いでいらっしゃるような雲を見つけて、うれしくなりました。
たくさんの龍様が、空いっぱいに泳いでいらっしゃるようでした。
テンションが上がってきます。
何度も空を見上げていたので、結局、勢溜の大鳥居に着いたのは7:45頃でした。

祓社は少し込み始めていましたが、早めに出雲大社に着けたおかげできちんとご参拝できそうでした。
またありがたいことに、私が並んでいる列の横で、
案内係の男性が、観光客の方たちに参拝の方法を教えていらっしゃったので、
私もその方法で参拝することができました。
2礼 、4拍手、「祓え給い、清め給え」を3回唱えて、1礼。
祓社(はらえのやしろ)は清めてもらうところで、願い事を言う場所ではないよ、とおっしゃっていたのを聞き、なるほどと納得しました。

7:50頃に縁結大祭の受付に来ることができました。
やはりというか、残念ながらというか、東京の代表者はもう決まっていました。
ただこの時間は、まだほかの都道府県の一番乗りの方がいらっしゃるらしく、私の2組前にいらした方が「県代表」になっていらっしゃいました。

受付を済ませ、手水舎で手を清め、いただいた絵馬に願い事を書いていきます。
願い事は、今日までの間に熟考し、携帯のメモ帳に書いておいたのでそれを書き写すだけなのですが、
縁結大祭の絵馬用に用意してくださっていたペンは、ペン先がちょっと太めで、全部書くのが難しそうでした。
自前の細ペンで書いてもOKとのことでしたので、そちらで書き写しました。
願い事モリモリだったので、細ペンでもぎりぎりでした。

そして、縁結大祭の開催場所「八足門(やつあしもん)」の中に入っていきます。
「八足門」の正面にあるお賽銭箱の両横の、左右の扉から中に入れるようになっていました。
通常「八足門」の中は入れないようになっていて、特別な時だけ入れるようです。
私は右の扉からはいり、席を確保しました。
右と左は、八足門内で行き来ができないので、入った扉の側に用意されていた席を確保することになりました。
催しものがある場所から見て、だいたい中段くらいの列の席でした。

さて縁結大祭まで2時間ほど空いたので、境内の散策をはじめます。
「十九社(じゅうくしゃ)」「御神座正面」「釜の社(かまのやしろ)」などをご参拝させていただき、
昨日は行けなかった「神楽殿」にご参拝させていただきました。
大注連縄(おおしめなわ)は近くで見ると想像以上に大きくて、圧巻でした。

神楽殿 大注連縄


神楽殿 大注連縄(全体)


そんなこんな拝見しているうちに、縁結大祭の時間が近づいてきました。
八足門の前の水舎で再度手を清め、席に向かいました。

縁結大祭は神職さん達が祝詞をあげられ、御供物を奉納され、巫女さんが神楽を奉納されました。
粛々と進み、各都道府県代表の方が神前で絵馬を奉納されたりと、約1時間半ほど行われました。
途中、天幕を揺らすような風が吹いて、もしかしたら神さまがたが何かを伝えてくださっているのかなと、嬉しく感じました。
縁結大祭終了後、各都道府県の代表者以外の参加者は、自分で八足門の外の絵馬掛所に絵馬を奉納するとのことでした。
絵馬をご奉納し、縁結大祭の受付所でお札とお守り等をいただきました。

いただいたお札等を一度ホテルに置きに行き、また出雲大社前に戻り、昼食を食べることにしました。
行き先は、昨日美味しいお蕎麦をいただいた「甘味喫茶みちくさ」です。
昨日より少し早いお昼の時間だったので、少し行列になっていましたが、サクサク進み、思ったより早く席に案内していただけました。
昨日接客してくれたお兄さんたちが顔を覚えてくれていたようで、気さくに話しかけてくれました。
明日の朝早くに立つので、帰る前にもう一度美味しいお蕎麦を食べたかったと伝えると、とても喜んでくれました。
お腹と心が満たされた後、また出雲大社に戻りました。

この日11/10は出雲大社の神在祭最後の日で、
16:00に催される神等去出祭(からさでさい)に参加するためでした。
神等去出祭とは、全国から出雲大社にいらっしゃった神様方が、
出雲大社からお立ちになる祭です。
(神等去出祭は「出雲大社をお立ちになる日」と、「出雲」をお立ちになる日の2回行われるそうです)

15:30頃から銅鳥居と拝殿の間に人が集まりはじめました。
私がちょうど拝殿の近くにいた時、出雲大社の専属カメラマンの方が「この辺りは神等去出祭がよく見れますよ」と親切に教えてくださいました。

想像していたより早く、また多く人が集まっていたので驚きつつ、
カメラマンさんの言葉を参考にさせていただき、ありがたくその場で待つことにしました。
カメラマンさんは何度か拝殿の周りを移動され、撮影位置を確認されながら、
開催を待つ人たちに、神等去出祭について詳しく教えてくださいました。

開催されると、
銅鳥居から神職さんたちが拝殿の中に入られ、
その後神職さんが、東西の十九社にいらっしゃる神様方を拝殿にお迎えして、
お餅の御供物をご奉納し、祝詞を奏上され、
「おー」という掛け声の後、ご本殿前の楼門の扉を叩き、「お発ち」の言葉で神様方が出雲大社を出発されるとのこと。

ありがたくその話を伺ったあと、しばらくその場で立っていると、一組のご夫婦がたくさん人が並んでいるのを見て不思議に思われたのか「これから何かあるのですか?」と話しかけていらっしゃいました。
私は、これから神在祭で全国からいらっしゃった神様方が、出雲大社からお発ちになる催しがあること、をお伝えしました。

神在祭で全国から出雲大社に神様方がいらっしゃっていること、
今日がその最終日で、これから神様方が発たれることをご存じなかったご様子で、
「そんなすごい日だったんですね」ととても驚いていらっしゃいました。
ご夫婦は話し合われ、一緒に催しを待つことにされました。

神等去出祭がはじまりました。
銅鳥居から何人もの神職さんが歩いて来られ、拝殿に入っていらっしゃいました。
しばらくの後、拝殿から二手に分かれて神職さんたちがおいでになり、東西の十九社にいらっしゃる神様がたをお迎えに行かれました。
4本の棒の支柱の先に、白い布をぐるりと囲って四角形を作っており、
その四角形の中心に十九社の神様方の依代を隠し、
拝殿までお迎えされました。

祭りの途中、一緒に見ていたご夫婦の奥さまが、何かを感じていらっしゃる様子で、時折涙を拭いていらしゃいました。
たまたま出雲大社に来た時が、神在祭で、しかも神等去出祭の時でもあったので、
ああ、この方は神さまに呼ばれていらっしゃたんだなと感じました。
神さまが奥さまをとても可愛く思っていらっしゃるように感じました。

神在祭の神様方がいらっしゃるにぎやかな雰囲気が、徐々に終わりに近づいてるのを感じて、寂しくなりました。
旅行先でご参拝させていただいた神さま方、幼い頃や変動期に「頑張りなさい」と優しく応援してくださった神様方へは、
遠方のため何度も会いにいくことができません。
次にお会いできるのはいつでしょうか。
私だけにではなく、みんなになのですが、まるで我が子のように優しさや愛情を向けてくださる神さま方に、しばらくお会いできないのです。
寂しくなって涙が出ました。

お餅の御供物のご奉納と祝詞の奏上が終わられたのか、
しばらくして、拝殿から「おー」という声が聞こえて来ました。
その後神職さんが本殿前の楼門を叩きます。
「お発ちー」の声が聞こえ、神職さんたちがゆっくりと拝殿から出ていらっしゃいました。
そのまま拝殿から銅鳥居をくぐり、境内を歩いて行かれます。
全ての神職さんが銅鳥居を通り抜けられて、神等去出祭は終了しました。
神在祭の終わった境内は何かが空いたような雰囲気で、少し寂しい感じでした。
でもこちらには大国主命様がいらっしゃいます。
徐々に寂しさが抜けていくように思えました。

その後、写真撮影で移動されていたカメラマンさんが再度いらしてくださり、
神職さんが楼門を叩くときの写真や、
出雲大社のホームページに上がらない写真を、祭を見ていた人達に見せてくださりました。
本当にありがたかったです。
ご夫婦の奥さまも喜んでいらっしゃり、一緒にありがたくその写真を拝見した後、並んでいた方たちとご挨拶をして別れました。

その後、大国主命様に明日出雲を出る旨のご挨拶をさせていただきました。
いつも通りお優しく、見送ってくださるように感じました。
またお会いしに伺いたいと思いながら、出雲大社を後にしました。

出雲大社の勢溜の大鳥居のところで、もう神在祭の札が外されて無くなっていることに気付きました。
やはり寂しく感じました。
今度は、とても賑やかであろう神迎祭の頃に伺いたいと思いました。

神在祭の札が立てられていた場所




















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