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【徳島民泊事業⑥】創業補助金に申請完了!〜事業計画書完成までの道のり〜

徳島の民泊を始めるにあたって、まずはどこまで改装するか・・というのを建築会社さんに相談しながら考えているのですが、やはり築100年だと費用がかかるかかる・・・。ターゲットをどこにするのか、いくらくらいどこに費用をかけるか。考えるスタートをどこにしていいかも迷いながらだったので、ターゲットを定めるまではいろんな情報をひたすら集めていました。

ただ、最低限の費用は必要になることから、下記の徳島の「スタートアップ創出補助金」に採択されると200万円まで出るので、これに採択されることを目標としていました。特にこの1ヶ月半くらいはずっと事業計画書を睨めっこをしながら、あーでもない、こーでもないと作っていました。事業計画書を作るのは初めてだったのですが、結構作る大変だなと思いました。

ただ、いろんな方にアドバイスもいただきなら、予定通り自分の引いたスケジュール通りに申請もでき、ひとまずほっとしています。事業計画書のアドバイスをいただいていた方からは「見本になる事業計画書だと思う」とお褒めの言葉もいただきました!

もちろん申請しただけでは補助金はもらえず、この後書類審査→一次面接があって採択が決まります。今は書類審査を通過することを祈るのみ!できることはやったので、後悔なしです。


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今回は事業計画書を作成するにあたって自分が踏んできたプロセスを少しだけ共有したいと思います。

STEP①ターゲットをどこに定めるか

これが一番難しかったです。もうすでにある所有している物件なので、場所の移動もできないし、やりたいことも民泊と決めていたので、考えるスタートは「ターゲット」でした。

最近インバウンドの需要も高まってきてるし、円安でもあるので、当初は1泊4-5万円の外国人を狙おうと思っていました。

ただ、実際円安といっても1泊4-5万円であればそれなりに綺麗な内装にしたり、それなりの食事も出さないといけなくなるし、スタッフが果たして母だけでいいのか、そんなちゃんとしたサービスなんてできるのか、、、など、いろんな壁を感じました。特に周辺に観光スポットもなく、築100年といってもどこにでもあるような古民家に、わざわざ外国人が来たくなる宿にできるのかというと、そのイメージが湧かなかったのです。

前回の記事でも書きましたが、不動産投資や民泊の大先輩からのアドバイスは、「この物件は中級〜上級者向けだから成功させる難易度は高い」と言われていたこともあり、高額な金額をかけて改装をして、顧客がもし来なかったら単なる借金になると思いました。

他にもいろんな民泊や旅館の先輩にもお話をお聞きしました。「改装はちゃんとターゲットが決まってから。改装したら変更は容易ではない。これだったらいけると思うターゲットが定まるまでは焦るな。」というアドバイスもいただきました。確かにその通り。

そんなことをぐるぐる考えていると、いろんな行き詰まりも感じて、「私が徳島の勝浦町で民泊したいなんていうのはただの夢なのか」と落ち込むこともありました。

ただ、ふと兆しも見えてきたのです。

勝浦町はお遍路の第20番札所鶴林寺の通り道になっていて、私たちの物件も遍路道からは少し離れるが許容範囲内の場所に位置していることに気づいたのです。確かに、帰省した時最近よく外国人の歩き遍路見るなと思っていました。

お遍路さんは宿泊にそんなコストもかけないけど、逆にばっちり改装した内装ではなくそのままの築100年の方が好まれるのでは?すでに遍路宿でやっている高齢者もたくさんいるし、これなら母でもできるかも?!と思ったところからリサーチが始まりました。

お遍路さんについては別途もう少し詳しく書きたいと思いますが、ポイントとしては、
・遍路宿にしたら一泊の料金は安くなりそう
・ただ大きく改装しなくても、そのままの状態の方が好まれそう
・食事も母が提供する田舎料理が高級料理より良さそう
・勝浦町は遍路宿不足が深刻なエリアの一つで競合が少ない
・英語表記のある宿は0件
・単なる素泊まりではなく、日本文化体験を提供したら喜んでくれそう
・歩き遍路は長距離移動ができないから確実に顧客が獲得できそう
・外国人遍路は4年で4倍に増えている

ということから「これならいけるかも!」と思え、メインターゲットを外国人歩き遍路にしたのです。

STEP②どこを客室にして、どこまでを貸し出すか

ターゲットが決まれば、次は部屋をどう使ってもらうかです。2階建ての木造の建物なのですが、合計200平米あるので結構広いのです。初めは一棟貸しと考えていたのですが、民泊の先輩にアドバイスをもらっていたら、「一棟貸すと電気代が結構かかると思う」とのことでした。自分がホテルなどで泊まることを考えたら、電気代のこととかってあまり考えずに使っているし、実際にお客さんも悪気なく付けっぱなしにしたり、ガンガンクーラーや暖房を使ったりもするので、広いとなおさら結構コストがかかると。

なので、まずは1日1組にして、客室を限定にしてやることにしました。
一階のお庭が一番綺麗に見えて、床の間や違棚がある和室を客室にして、キッチンの貸し出しはなし(母が料理を作るので)、お風呂やトイレは共同ということにしました。

STEP③改装費用をどこまでかけるか

ターゲットと内容が決まれば、あとは改装費用や内装費用をどうするかはだいたい見えてきました。要は「最低限の改装をして、小さく始める」ということにしたので、「最低限の改装は何か?」「それにいくらかかるのか?」ということを建築会社の人に相談しながら決めていくことにしました。

まず一番やらないといけないことは「家の断熱」
築100年の家は、隙間風が入ってきて冬はめちゃくちゃ寒い・・・扉を閉めても空いてる隙間もたくさんあるので、これはマストでやらないと逆に暖房費用がかかると思いました。

そして次に、「水回り」
母がお遍路さんに食事提供もするのでキッチンはあるものを使うけど、お風呂は昔ながらの外風呂で綺麗ではなくそれを修繕するか、新しいお風呂かシャワー室の設置が必要になると思いました。

おそらくこの2つがマストで必要なこと。ここにどのくらいの費用をかけていくか、おおよそ見えてきました。

STEP④特別な付加価値は何か

ここまで考えたらあとはどんどん決まっていきました。
特別な付加価値は2つ考えてます。

(1) 母が提供する日本文化的な体験や田舎料理
→母は昔から日本文化的なことに長けていて、阿波踊りは60年以上、三味線は名取を持っていて30年(教えている経験もあり)、人形浄瑠璃の人形使い歴30年、着物もアドバイザー1級所持、お茶歴10年。色々できることがあるので、三味線体験やお茶の体験会などはすぐ提供できそうなことだと思いました。
また、管理栄養士の資格もあり、料理も昔から好き。料理人としてのレベルの食事提供はできないけど、田舎料理ならそれなりのものは出せると思いました。

(2) 英語での対応やネット決済
周辺の宿を調べていると、英語のHPどころか自社HPがない宿も結構ありました。お遍路さんの悩みの大きなものの一つとして、宿探しがあるそうです。翌日の宿探しに何時間もかけているというニュースも見て、自分が日本語できないお遍路だったら、英語表記ないと本当に宿探すの大変だなと思いました。なので、英語のHPを作りネット決済ができるというだけで結構な付加価値になると思っています。もちろん施設の中も全て英語表記で説明を書いておくのも必須だと思いました。


ここまでできると、SWOT分析をしたり、競合情報を調べたりしたら、事業計画書がどんどんできてきました。
最終的には10ページくらいの長いものとなりましたが、納得するものができたと思っています。

まずは第一段階終了。でもこれからです。

小さい一歩でも確実に自分の歩幅で進めていけるようにやっていきたいと思います!


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