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【出産レポ】我が子に会えるまで②

出産を終えた夕方。仮眠して起きると体中が痛すぎてびっくりしました。
指先まで筋肉痛でペンも握れず、全身の震えが止まらないのです。
それでも自分からどんな子が産まれたのか見てみたくて
足を引きずりながらNICUへ。

保育器に入った我が子を見たとき、初めての感情が湧き上がりました。
出産を終えた分娩台の上では、もう同じ経験はしたくないと心から思っていたのに、もしこの子がいない世界に行くとしたらもう一度同じ苦しみを感じてでも会いたいと考えてしまいました。これが母性というものなのかと。
それと同時にもうこの子は私にとってとても特別な存在で、この子がいない世界では生きていけないのだ、と大げさかもしれませんが確かに思ったのです。
小さくて柔らかくて今にも壊れそうで、精一杯呼吸をしている赤ちゃんに触れた時、何かが胸の中で溢れ、「ありがとう」と涙が止まりませんでした。
目の前の生きようとする小さな命を全身で感じた気がしたのです。
指をぎゅっと握ってくれた時、まだ見ぬ我が子と共に過ごした妊娠期間中のことが次々に思い出され「君がお腹の中にいたのか、産まれてきてくれてありがとう」と思わず声に出ていました。

お恥ずかしい話、妊娠期間中の私に母性は皆無で
元々子ども嫌いな私が子どもを愛せるのだろうか、と
不安になったこともありました。
それでも旦那さんと将来のことを話した結果、子どもがほしい。と
妊活を始め、旦那さんとの子どもなら愛せるはずと願っていました。

出産を経て、今まで感じたことのない気持ちに戸惑いつつも
新しい自分に会えた気がします。
母の今まで聞き流していた「自分の子は特別かわいいのよ。」と言っていた
意味がようやくわかりました。



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