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株式投資を勉強しなさい!

◾️金利とインフレ

一般の人は「インフレ」と聞くと「ああ、それはものの値段が騰がることでしょう?」と答えるけれど、インフレの本質はその国のお金の価値が下がっていることを意味します。

その国のお金の価値が、放埒な金融政策・財政政策で毀損されると、それはインフレを招来し、その国の通貨の為替レートは下がります。

だから「高利回り国!」などの謳い文句が躍る商品の場合、真っ先にその国のインフレ率を点検すること。もしインフレ率が高ければ、そのインフレ率と同じスピードで毎年、為替が減価すると考えれば、大体、間違ってないです。




◾️ブラジルの金利とインフレ率

ブラジルは歴史的に金利が高いですがそれはインフレ率が高いからです。

ブラジルの現在の率を見ると4.3%ですね。一方、政策金利は2.0%です。すると政策金利の設定が「景気支援的」、言い直せば国内経済を優先し、為替を犠牲にする設定になっています。

これは新型コロナで経済に対する支援を最優先しないといけないからですね。こういう場合、経済にたいする支援の恩恵をこうむる株式のほうが、預金より有利です。僕ならブラジルレアルの定期預金をするのではなく、むしろブラジル株を買います。

ちなみにブラジル経済のファンダメンタルズはそれほど悪くないです。2020年のGDPは−2.6%ですが2021年はIMFによると+6.3%、2022年は+6.5%の予想です。一方、インフレ率は2021年は2.9%、2022年は3.2%が予想されています。




◾️日本の金利とインフレ率

IMFが試算する日本の2020年のGDP成長率は−5.3%、インフレ率は−0.1%ですね。直近のインフレ率は−0.4%に対し政策金利は−0.1%なのでどちらかといえば「固め」の政策金利だと思います。

もちろん、これだけ低金利になると政策金利だけでは金融コンディションを整えることは困難になるので量的緩和政策などの非伝統的な手法とセットで対処する必要が出ます。日本はそれをやっています。

でも……やっぱりインフレ率を2%近くに持って行けてないということは日本の中央銀行や政府は愚鈍だと思います。

おかげさまで国民は風邪ひいてブルブル震えているのに冷水の風呂に入れられるような苦労を強いられています。




◾️デフレの怖さを、きちんと国民に教えていない。

世界で、長期に渡って、毎年確実にお給料が上がってない国というのは……日本しかないです(笑)

もういちどブラジルの話に戻るとIMFが予想するブラジルの2021年のインフレ率は2.9%なので……これは理想の水準である2%にわりあい近くなる。一方、日本は引き続き0%辺りをウロウロしているわけだから寒々しいのはむしろ日本。

日本人がボンヤリしている間に購入力平価ベースでは日本人のお給料はお隣の韓国人のお給料に抜き去られています。
ホント、不思議でしょうがないのだけれど、みんなは①自分のお給料が上がるのと②円為替が強いことの、どちらが良いわけ?

俺なら昇給で出来た余裕のカネで、お腹いっぱい「次郎ラーメン」食いてけどな。

為替は……食べることは出来ません!

経済学的に言えば日本人のお給料にいま起きていることはInternal devaluation(内なる価値の切り下げ)です。

そこで「切り下げ」られているのは……あなたの労働価値!

世界をぐるっと見回して、過去10年でInternal devaluationに見舞われた国というのはギリシャと日本だけです。


なぜ日本人はギリシャ経済を馬鹿にしているのか、じっちゃまにまったくイミフ。

目くそが鼻くそを笑っていて、傍から見れば滑稽以外の何物でもない。

▶︎株式投資を勉強しなさい!本当の世界が見えてくるから。

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