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金融政策が緩和から引き締めに転換する時はすごくすごく良い局面なのです。
YouTube Liveより2021/8/22
■テーパーリングの開始=ベアマーケットの開始ではない。
前回、テーパー開始について言及されたのは2013年5月後半あたりでした。ですので、その時のS&P500のチャートなどをもう一度見直してください。
それを見ると、テーパータントラムが起きた時に株価が下がったのは一瞬のことであって、それほどダメージは大きくありませんでした。僕は「利上げサイクルがはじまったから、ブル相場が終わる」とは一言もいってないです。
たとえば、ぬるいお湯に入っていて、いきなり熱湯を注がれたら熱くてびっくりしますが、それから少しずつ熱湯を注げば身体は慣れてくるので何とも思わなくなります。
つまり限界部分で温度がちょっと下がる・上がる時には株価もびっくりしますが、少しずつ温度が上がっている時には茹でガエルのようにそれに気がつかないわけです。
株式市場も同じでゆっくり金利が上昇している時は大丈夫です。その金利上昇よりも、はるかに企業業績がアップするなら問題ありません。それが業績相場と言われるものです。
これまでは新型コロナの影響から経済が落ち込んでいたので、金融緩和をして金融相場になっていましたが、経済再開のためにもう中央銀行からの補助はいらないということで「テーパーしようか」ということになっています。
つまり、「もう独りで歩けるようになったのだから独りで歩きなさい」ということが業績相場です。それがベア・マーケットのはじまりだと思いますか?
ベア・マーケットというのは業績がもう伸びなくなった後や、インフレが加熱しすぎて引き締めなきゃいけないという時にやってきます。それはずっと後のことです。
だから僕が言っている9月の相場がギクシャクするというのは、あくまでも短期的な話です。視聴者のなかには「広瀬さんは米国株ブームで調子こいてる!米国株死んどけ!」とベア・マーケット入りを待ち望んでいる人もいるかもしれません。
しかし、それは僕に言わせれば「考えが甘い」です。金融政策が緩和から引き締めに転換する時はすごくすごく良い局面なのです。
勉強に例えるなら、「隆雄君は算数の成績が全然ダメだな。家庭教師でもつけようか」ということで、最初は教えてもらいながら勉強します。
ある時点で算数ができるようになった隆雄君が「もう僕は必要ない」と家庭教師に言われて、ひとりで算数をできるようになったのが現在のアメリカ経済の状況です。それは良い状況、強い状況です。そのことを忘れないでください。
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