【エヌシーノ NCNO】
■決算だけを問題にすれば……やや微妙だと思います。許せる範囲で。
◾️銀行業界特化「SaaS」のエヌシーノの第2四半期決算
どうしても相手が銀行なのでセールスサイクルが長いです。セールスサイクルとは、最初に営業で訪問してから成約へ至るまでに要する日数を指します。銀行のひとたちは慎重なので、ちょっとやそっとでは契約には調印しません。
成約した後も、最初はそれぞれの顧客銀行のインターネット・バンキング・サイトとの摺り合わせとかあるので、持ち出しになるケースもあると思います。もちろん、そのような初期費用のかなりの部分は別途サービスフィーを顧客に請求してますが。
これらの理由でエヌシーノの業績は他のSaaS企業に比べると凹凸になりやすいです。
でも一度銀行の新規口座開設ソフトとか貸付業務ソフトを請け負えば、よっぽど粗相しない限り契約打ち切りにはなりません。なぜならペンダーを変更するコストが馬鹿にならないから。
エヌシーノはモジュール方式(=積み木みたく)でいろいろなソフトを提供しています。Land&expandと言って、まず銀行にひとつのソフトを使ってもらい、(安心して任せられるな…)と思ったら徐々に役務範囲を広げてゆく方法を採ってゆきます。
ある銀行が他の銀行に「エヌシーノ使ってみて…どうでした?」と照会することも多いです。地銀、信金などはどこも同じ問題を抱えていますので悩みは一緒。
具体的には新型コロナで顧客が銀行の支店に来なくなり、インターネット・バンキングが主流になってきているので、ネットでのプレゼンスを強化しなければいけない。
米国のリテール・バンキング(個人向け銀行業)は、とてもローカル。だから他地域に展開する地銀同士は直接競争しません。その関係で「すんません。教えて下さい」と教えを乞えば、お互い様なのでレファレンスを共有します。
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