見出し画像

泥棒疑惑 訪問介護@オーストラリア

訪問介護は家に入り込む仕事で、監視する人もいないので、個人のモラルが問われる仕事でもあります。

盗難は良くあるトラブルの一つで、クライアントさんの中には、実際に物やお金を盗まれるという被害に遭われた方もいらっしゃいます。私の友人のお父様は、介護施設にいらっしゃって買い物をしないのに、クレジットカードでかなりの金額が使われていたことに気づき、警察が調べたところ、犯人はお世話をしていた介護士だったそうです(これは日本での話)。

そんなわけで、特に過去に盗難の被害に遭った方や、そんな被害の話を友人などから聞いたことがある方は、初めて来る介護士に警戒心剥き出しで接してくる場合もたまにあります。

逆にクライアントさん本人の認知症による妄想や物忘れにより、物が無くなった=介護士が盗んだに違いない、と思い込むケースも少なくありません。
単に時計をいつもと違う場所に置いて忘れてしまっただけなのに、「ここに置いてあった時計が掃除後になくなった、介護士が盗んだに違いない」「ここに置いてあった現金が、介護士が帰った後になくなってることに気づいた」など。
実際に後でなくなったものが家の中で見つかるケースは多いですが、なくなったままだと意外と大変。そのことを直接聞いてくれれば誤解も解きやすいですが、ずっとクライアントさんがモヤモヤを抱えたままの場合も…。

介護士仲間は会社から「あなたが〇〇さんの時計を盗ったのか」と一方的に疑われ、その後に時計が見つかっても会社もクライアントも謝らなかった」とかなり怒っていました。
やっていないことをやったと疑われるのはいい気はしませんね。

私もつい先日のこと。いつもの介護士がお休みで、代わりに行った初めてのお宅で盗難疑惑をかけられました。
「ダイヤモンドの指輪を落として見つからないから探して」と言われて、言われた場所を探したけれど、見つからず。見つからなかったと伝えると、「なら警察を呼ぶしかないわね。ないはずないから、ないならあなたが盗んだ可能性があるから」と…。トホホ。疑いを晴らすには見つけるしかないよね、ってことで、はい、見つけました。クライアントさんが落としたと言った場所とは違うところでね。

ま、そんなこともあります。
実際に物を盗む介護士がいる限り、疑われても仕方ないと割り切りも必要。だから正直であろうと思います。クライアントさんの中には介護士が盗まないか査定するために、わざと見える場所に現金を置いておく人もいるとか…。怖い怖い。この話を介護士仲間に聞いてから、ベッドの下などに現金や小銭が落ちていたら、単に拾って見えるところに置くだけではなく、「これが△△に落ちていましたよ」と手渡すようにしています。
気持ちよくお仕事をするには、クライアントさんとの信頼関係を築くことはとても大切ですね。

逆に信頼されすぎるのも嬉しいけれど困ります。お財布ごと渡されたり、お金いくら入ってるか確認して、と言われたり…。節度のある距離感も大切ですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?