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大切なもの

私は昔から、物を大切にするほうだ。


親や祖父母、友人からもらったプレゼント、自分で手に入れたお気に入り。
一度気にいるとそればかりで、他のものなど目に入らず、古ぼけても壊れてもずっと手元に置いている。
周りから見ると「なんでそんなボロボロなの使ってるの?」と言われる始末。


いいじゃん、想いのこもった物のには魂が宿るんだよ?
古くなったからポイッ、なんてできるわけがない。


それでも大切な物が、手の中からこぼれ落ちていく事は多い。


小さい頃は大好きなチョコレートをすぐに食べることができず、大事に大事に手に握ってポケットにしまって、食べる時の事を想い描いてワクワクしていたものだ。


で、気がついた時には、大事にし過ぎてチョコレートは溶けてしまって、ポケットの中で食べられない状態に。
泣いている私に、親戚のお姉ちゃんが自分のを分けてくれようとするけど、それじゃないのとさらに泣き喚く。


それは大人になった今でも変わらずある。
大事に大事にしすぎて、結局自分の手からこぼれ落ちていく事も多い。
それでも、幼い頃とは違って嘆き悲しんでばかりじゃない。


無くさないように、見失わないように、見離されないように。
大切な人、大切な物、大切な時間。
執着を、わだかまりを捨てた時、それらは私の手の中に残ってくれるかも?


そう、風のように、光のように、凪いだ水面のように。
自然体で受け入れよう。
受け入れて、向日葵のような笑顔で一歩前へ。



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