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3ヶ月間毎日新しいことをやるプロジェクト Day 8 - 月経カップを使ってみた

3ヶ月間毎日1つずつ人生で初めてのことに挑戦するプロジェクト、2週目に入りました。新しい体験を探すよりアウトプットするのが大変というよくわからない状況になっていますが、毎日noteを書くことで文章力アップにもつながる(はず)と信じて毎日がんばっております。

さて、今日は月経カップを使ってみたよというご報告です。

月経ってつまり「生理」のことです。この後は割と生々しいお話になるので、苦手な方はご注意ください。


私と生理と生理ナプキン

女性には十代の頃から毎月必ず訪れるどよーんとした1週間があります。そう、「生理」のことです。幸い私は生理期間にひどい痛みもなく、周期も概ね順調、生まれてこのかた婦人病関係のお悩みとは無縁で暮らしてきました。

中学時代に初潮が訪れた際、母に相談すると生理ナプキンをそっと渡され使い方を教わりました。生理への対処方法について教えてもらった経験は、後にも先にもこれだけだったと記憶しています。

以来、生理とは出血を生理ナプキンで対処する、毎月訪れる少しかったるい1週間ということで自分の人生に定着しました。私は意外に古風で奥手な性格なので、女子トークで生理のことやセックスのことを話すようなことがなく、自分と生理の関係は完全に自己完結のトピックでした。

予定外のタイミングで生理がきたり、経血が多い日に着衣に漏れて困ったり、彼とのデートと生理が重なって伝え方に悩んだり、温泉旅行と生理期間がバッティングしたり、などなど、生理にまつわる様々なトラブルに都度対処しながら対処能力を上げてきましたが、「生理には生理ナプキンで対処する」という行為そのものを変えようという発想を、まるでしたことがありませんでした。

そんな私が今回一念発起して試してみたのが「月経カップ」です。

月経カップとは

生理中に排出される経血や子宮内膜を処理するのに最も一般的に利用されている生理用品、生理ナプキンタンポンの2種類です。ナプキンは下着に貼り付けるシート状のもの、タンポンは膣から挿入する棒状のものです。日本ではナプキン利用者が圧倒的多数ですが、アメリカなどではタンポン利用者が主流。利用者の割合は国によって違いがあると聞きます。

今回使ってみた月経カップはタンポンと同様に膣から挿入する生理用品ですが、タンポンのように経血を吸収するのではなく、カップに受け止めて血を貯めるというものです。正直、文字で見てもピンとこないですよね。

Wikipediaに写真入りの解説があるので載せておきます。

この釣鐘を逆にしたような形のシリコン製のカップを体内に挿入し、流れ出ようとする経血を受け止めるという仕組みなのですが、今回試してみるまでは尖った方から差し込んで使うのだと誤解していました。実際は、写真と同じ向きで体内に差し込みます。

やり方としては、シリコンカップをギュギュっと折り込んで(折り方にもいくつかバリエーションあり)コンパクトにした状態でぐいと膣から差し入れ、体内に入ったらカップの口がぱっくりと開いて経血を受け止めるのだそうです。タンポンと同様、数時間体内に入れっぱなしにしておき、血がたまったらカップを体外に引き出します。

引き出すときに血がこぼれないのかとか、こんなものが膣から本当に入るのか、使用中に経血が漏れたりしないのか、など、使い始めるまでは疑問と不安だらけ。それでも欧米で利用者が増えているようですし、使い慣れるとナプキンにより快適だという利用者の声もあり、とにかく使ってみることにしました。

月経カップ、使ってみたよ

調べてみるとたくさんの種類があって、どれにしたらいいかまず迷います。ドラッグストアなどで手にとって見られるのがいいですが、数千円と高価なうえに衛生面の問題もあって試用も難しいものです。

値段、サイズ、材質、着脱のしやすさなどの観点で、すでにいくつかの比較サイトも出ていますので、まずはそれを見て自分に合いそうなものを選びます。私はドイツ製のメルーナという製品をAmazonで取り寄せました。

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お値段は3,500円ほど。信頼のドイツ製ということと、比較サイトにリング状の突起で初心者にも着脱がしやすいとあったのが決めてです。

パッケージを開きはじめて手にとったときの率直な感想は

こんなものでナプキンが要らなくなるって嘘じゃない?

のひと言でした。

実をいうと私はタンポンすら使ったことがない人間でして、膣から子宮までの狭い空間で、経血をすべて受け止められるということが信じられません。何しろナプキンでも吸収しきれないことが時折あるくらいなのに、こんな小さな器具で果たして大丈夫なのか?

半信半疑でマニュアルに書かれた手順でシリコン製カップを折りたたみ、恐る恐る膣から体内に差し込んでみました。最初のうちはうまくいかず、何度もやり直し。膣から指を入れるので、指先が血だらけになります。失敗したなと思ったら水道で洗ってやり直し。深く呼吸をしてリラックスを心がけて、格闘すること10分くらい、ようやくするりと体内に差し込みました。

説明によると体内でカップがぱっくり口を開き、膣壁とシリコンカップがぴったり密着するので、経血が体外には漏れないのだそうです。慣れないうちは装着がうまくいかないことがあるようで、その確かめ方や微調整の方法もマニュアルに説明があるものの、初めて使うときにはその余裕なんてありません。とにかく装着できたので良しとして、保険のためにナプキンもつけておいてしばらく様子を見ました。

経血の量やカップサイズにもよりますが、一般的には8時間くらい装着したままでよいそうです。トイレのときもはずさなくて大丈夫。しばらく置いて今度は体外に出すことにトライ。恐る恐る膣内に指をさしこみ、メルーナカップのリング状の突起を探しあて、それを二本の指でつかんでグイと引き出しました。

書くと簡単そうに聞こえますが、実際には親指ともう1本の指を膣に差し込み、しかもリングを掴むのがすごく難しく、装着時以上に格闘しました。何度もやり直してようやくずるりと引き出したカップには、鮮やかな経血が溜まっていました。これをトイレに流して捨て、カップは洗面所で洗浄、また装着しなおしです。

何度かやるうちになんとなくコツがわかってきました。まだ痛かったり汚れたりと失敗もしていますが、めげずにしばらく使ってみます。


使ってみての感想まとめ

月経カップ、使い始めてまだ数日ですが思ったより悪くないです。慣れないのでナプキンに戻りたいという気持ちがゼロではありませんが、慣れればきっと手放せなくなりそう。挫折したら、今度はタンポンにトライしてみます。

さて、今回のまとめとして、現時点で感じたメリットデメリットを書き出してみました。

【月経カップのここがよい】
 血もナプキンも見ないので、生理期間中であることを忘れてしまう
 生理ナプキンのゴミが出ない
 経血の異臭がしない
 体内から出た物質を自分の目で確認できる
 長時間身につけても安心安全な素材である

【月経カップのここがちょっと...】
 慣れないうちは着脱が大変(外出先での練習は厳しい)
 慣れてもやはり指は汚れる(ビデが欲しい!)
 外出先での洗浄が難しい(ビデが欲しい!!)
 慣れると装着していることを忘れて上限時間以上つけっ放しになりそう
 大量の血を目にしないといけない

ここまで書いてみてなんだか既視感があるなと思ったのですが、これって私が以前メガネ→コンタクト→レーシックに切り替えたときによく似ています。

はじめてコンタクトにチャレンジしたときには、コンタクトの着脱がうまくいかずに目が痛くなってもうやめようと思ったりもしました。慣れてくるとメガネ無しの快適さにコンタクトが手放せなくなりました。その先の目にレーザーをあてて視力を回復するというレーシック手術に挑んだことで、メガネもコンタクトも要らない快適な世界を手にいれることができました。

自分も含めてですが、人はついつい直感的に好きか嫌いかだけで行動を決めがちですが、好き嫌いは一旦棚にあげ、事実としてどうかというデータを並べて検討してみることって大事です。知らないだけ、知識が足りないだけ、あるいは使いこなせていないだけで、実はとてもメリットがあるものを逃しているかもしれない。そんなことを再認識できたよい経験となりました。

最後に

生理のことって、なかなか他人と話す機会がありませんよね。私の母も娘とは全くそういう話をしませんでした。ほとんどの女性にとって共通の話題のはずなのに、なぜかみんなで話し合うことが躊躇われる。男性パートナーに話すこともなんだかタブーみたいな雰囲気がありますが、本当はもっと知ってもらいたいですよね。

今回はプロジェクトの勢いに乗って書くことができましたが、自分の大切な身体のことでもあるので、勇気を持ってチャレンジできてよかったです。この先娘が成長し、いずれ月経について話をすることになったとき(それはまだ10年以上先のことなので、世の中の常識も変わっていると思いますが)、女性の身体のことや彼女が利用できるオプション、そのメリットデメリットをしっかり知識として伝えたい。そんなことを考えた人生初の貴重なトライアルでした。

最後に、これまでの私のように生理ナプキンしか使ったことがないという女性のために、今回私が読んでよかった記事やサイトをいくつかご紹介しておきます。

以上で本日のレポートを終わります。それではまた。


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