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モーゼスおばあさんが教えてくれたこと

あなたの好きそうな展覧会があったわ、と
美術館帰りの母がチラシを手渡してくれた。


グランマ・モーゼス展。


グランマ?と思い調べてみると

なんと、70歳から絵を描き始めて80歳で初個展、
それから100歳までずっと絵を描き続けた女性なのだという。

とんでもないスーパーグランマじゃないか…!



ほっと心安らぐような画風にも惹かれて
早速開幕したばかりのその美術展を訪れることにした。




場所は世田谷美術館。

最寄り駅からバスが出ているようだが
徒歩でも行けるとのことなので、
お天気も良かったし、てくてく歩いて行くことに。

と思ったら意外と遠かった…!20分弱くらい。
運動不足の体には良い運動になったので結果オーライということで。うん。


入り口には可愛らしいディスプレイが。
もうすぐクリスマスなのかー。早いなあ。



「ぐるっとパス」を使いたくて、日時指定券は取らずに行ったのだが
無事、ちゃんと希望時間通りに入ることができた。ほっ。

このぐるっとパス、
2500円で色々な施設に無料または割引価格で入館できるというスグレモノなのだ。
これはまたおいおい記事にしたい。


モーゼスおばあさんは、もともと刺繍絵が得意だったそうだ。
でもリウマチの悪化で刺繍絵が難しくなってしまい、
それをきっかけに絵を描き始めたのだという。

その時すでに70代。
そこで創作を諦めないって、すごいことだ。
何かを生み出したい、作りたいと思う心って
諦めてしまいそうな気持ちを越えさせるような力があるんだなあ。

実際の刺繍絵もいくつか展示されていたのだけれど、
これがまあとっても可愛らしくて!
叶うなら家に飾りたいくらい。



農婦だったモーゼスおばあさんが描くのは
ごくごく普通の、日常の風景だ。


家族や同じ村に暮らす人々の様子や、普段の仕事の風景。
そして、季節ごとの特別な行事の様子。


暮らしの営みが、温かなタッチで描かれていて
絵の中には、どこかゆったりとした時間が流れている。

私自身はそういう暮らしはしたことがないのだけれど、
絵を眺めていると、不思議と懐かしいような気持ちになって、ほっとするのだ。




そして、彼女は自然の厳しさも描く。
でも、その厳しさも含めて自然に対して敬愛の念を抱いていたのだろうな、と
彼女の絵を見ていると感じる。



絵と共に、モーゼスおばあさん本人の言葉もいくつか展示されていたのだが、
その中で、とても印象深かったものがある。

人生は自分で作りあげるもの。これまでも、これからも。


彼女がどのような意図や背景でこの言葉を発したのかはわからないけれど

時に厳しいことがあったとしても、
日々の幸せを見失わずに人生を良きものにしていこう、という思いが
彼女にはあったのかもしれない。

結果として、創作を諦めない原動力にもなったのかもしれないな。




ご興味のある方向けに、展覧会の特設ページはこちらです▼
ぜひ、訪れてみてください!

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