肩書き
こんにちは。久しぶりに少しだけ時間ができたので、投稿しておこうと思います。
私はサンファーム泉に入社して、丸10年が経ちました。おかげさまで成長させていただいた部分と、まだまだ未熟な部分とが混在している30代半ばでございます。
大袈裟ではなく、地域に育てていただいたなと、そう思う10年でした。
商品企画担当
前の私の役職・肩書がこれでした。
でも私が商品開発に携わったものって、ジュースとゼリー・ハーブティだけなんですよね。うち2商品は既に販売を停止している商品です。
どうやら私という人間は詰めが甘い人間のようでして、その場で「いいな!」と思ってはじめた事柄でも、いざやってみると「ダメじゃん!」ってことが多いんです。
これは私に限らず会社全体の弱点だとは思うのですが、とはいえそうしたトライ&エラーがあって今日があるわけなので、一概に過去を黒歴史と捉えるつもりもないのです。
ただ、4,5年前にハーブティを開発して以降、私は商品開発にタッチしないようになりました。適正なしと判断してです。また、適正のある同僚や商品開発大好きな代表がいたので、そちらに任せて自分はほかの事やろう、ってそうなったんですね。
自分の仕事って何?
商品企画をしないとなると、じゃあ自分の仕事ってなんだろう?って考え出したんですが、端的に言えば「何でも屋」だったんです。
これは良くも悪くもで、経営もタッチするし営業もやる、広報活動全般私がやっているし、配達も行きます!開発こそしないけれど、商品製造はやりますし、事務仕事だってこなします。よく言えばスーパーマン。悪く言えば器用貧乏。そして唯一、「収穫」以外の農作業を私はやりません。
これは腰を悪くした影響もあるのですが、基本的に相性が良くないんです。
こうした私の普段の仕事ぶりを包含した肩書ってなんでしょう?って、実は数年前からずっと悩んでいました。それと同時に、早く「商品企画担当」という肩書を外したいとも思っていました。
何故なら商談会でよく聞かれるんです。「商品企画ということは、こちらの商品桐生さんが作られたんですね?」って。作ったといえば作ったんですけど、開発は申し上げた通り同僚と代表の領分でして、私は基本ノータッチ。デザイナーさんとの打合せや調整役は率先してやりますけど、開発秘話などは私というより同僚の手柄として話したい。
だから名刺の肩書を変更してください!と代表に何度も直訴してきましたが、悉く退けられました。それもそのはず、
「じゃあ営業か?」「いえ。」
「総務?」「違いますよね。」
「事務?」「事務だけやってねえでしょ!」
「取締役?」「手当付けてくれねえでしょ!」
自分から直訴しておいて、代表からの提案をここまで退ける社員どうなの…?って我ながら思います。
でもこの春から既存の商品ラインナップのデザイン刷新を図り、ブランディングを見つめ直す段階で、肩書を再考する機会ができました。
異物を混ぜたい
食品業界にあってはならない単語(;'∀')
でも相談したデザイナーさんは、色々と考えてくれました。「頭にファーム付ければ、農家さんの何かやってる人なんだって分かるじゃないですか。」
・ファームコンダクター
・ファームクリエイター
・六次産業家
etc…
よ、横文字なんて恥ずかしくて嫌や!私は検討会議でそう伝えます。しかしデザイナーさんは引きません。
「代表とMさんの肩書そのままにすると、桐生さんだけ横文字になるんですよね。商談相手には、とにかくインパクトを与えたいじゃないですか。仮にそれが違和感だとしても良いと思うんです。やってらっしゃるお仕事は真面目だから、チャラついたイメージには結びつかない。でも、なんかこいつ面白いことやってるんじゃないか、とか、この会社なんか面白いんじゃないか、とか。そういう事を感じさせる為に、あえて異物として横文字、アリだと思うんですよね~。」
ファームディレクターの桐生です。
出来上がった肩書と名刺が、ファームディレクターでした。業務全般をディレクションしていく立場。また何でも屋を格好良く言い換えると、こういう横文字になるんです。
単にディレクターだけだと、「業界の方?」って思われるので、頭にファームを付けて。
最初は恥ずかしかったし、既知の方からはイジられる事も少なくないんです。でもデザイナーさん曰く「良い傾向ですね。イジられるという事は印象に残ってる証拠です。」
と言われ、やや納得。
そしてこれは後天的な意味づけではあるんですけど、同じ肩書を持つ人が世の中にはいまして。
それが野球界だったんですね。プロ野球界では2軍の事を『ファーム』と呼びます。それを統括・俯瞰していきながら、1軍コーチ陣と連携を図っていく立場。
そういう方がいらしたんです。
これで閃きました。私が好きでやっている教育関連に近いかもなって。私は常に学生と関わる際、教える側に立とうなんておこがましい考えは持たないようにしています。あくまでフラットに、一緒に何かを成したい。
ただ学生はやっぱり未熟な面があって、ある一定のレベルまでは導いてあげないと真価を発揮できないのも確かで。
そうしたサポートをする人間の肩書。そう考えるようになってから、私はこの肩書に愛着が沸くようになってきました。
本業の面ではイジられる事の方が多いですが、それも一つの愛として受け止めつつ、ファームディレクター桐生、頑張ってまいりますのでよろしくお願いいたします!
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