個人戦のような、団体戦

先日、無事内々定を頂き、就職活動を終了した。このジメジメした、クソ暑い季節にリクルートスーツ(リクスー)を着るのは本当にしんどかった。

人生の分岐点と呼ばれる、受験も就職活動も(結婚とか出産とか育児がどうなのかは知らない。)個人戦-所謂、孤独な闘いとみなされる。でも、本当にそうだろうか?就活が終わった今、受験も就活も友人たちの支え・支援があってこそ乗り越えられたと思っている。

この友人たちというのは中高時代の友人たちである。母校に対して毛頭好きの思いを抱けないが、彼女たちに出会えたことに価値があるから、それだけであの学校に通えて良かったな、なんて思う。

「受験は団体戦」-高2・3の時に担任はしばしばそう、口にしていた。「何馬鹿なことを言っているんだか」と当時思っていたが、確かにそうだなと実感している。今回は、ちょうど就活に区切りがついたからそちらについて書いていきたい。

中高時代からの友人のほうが大学でできた友人たちよりも高頻度で会っている。うちのゼミの性質上、同じゼミの人もほとんど会わないし、違うゼミの友人なんて「あの子の前会ったとき、マフラーやらコート身につけていたよな?(半年以上会ってない)」なんてことがザラにある。人から情報はもたらされるが、私の場合、この「人」は大抵、中高時代の友人たちなのである。つまり、情報戦とも言われる就活だが、この情報の交換は大抵中高時代の友人たちと行っていたということだ。

各々違う条件で就活をしていたが、違うからこそ見えたものとか共通することもあった。就活中は、内定をもらうことに必死になりすぎてしまい、だんだん自分が何をやりたいか?どうすべきか?がわからなくなってしまう。そんな時に、昔からの友人たちは互いに昔から熟知しているので「◯◯は△△が得意だから、こんな業界・業種が向いているかもよ」とか、視野を広げあった。就職課やキャリア・センターの人が見抜けないことまで見抜くのだ。個人戦のようで、団体戦だなと切に感じた。

私は内定したのがつい最近ということで遅めであった。というのも、3週間の教育実習期間は一切就職活動ができなかったからである。(ESさえ書けなかった。「実習前に就活を終わらせれば良かったのでは?」というツッコミはお控え下さい。)教育実習はまぁ困難を極めたものだが、これも中高時代の友人の応援があって完遂できた。(もちろん、生徒の皆さんや諸先生方のご協力・ご指導あってのものだが。)

友人たちは複数内定をもらったのち、その中から就職先を決めた。つまり、企業からモテる人たちだったし、それだけ場数も踏んでいた。場数を大して踏んでいなければ、企業からフラれまくりで時間のない私は、「モテる」「経験数の多い」彼女たちに協力してもらった。ESやWebテストは通過していたので、ガクチカ(学生時代、力を入れたこと)・自己PRを面接でどの角度から魅せていくべきか?この話はしないほうがいい等のアドバイス、「志望動機が書けないんだが」という悩みに対しては彼女たちの実際に書いて通過したESをもとに書き方の指導をしてもらった。

企業からフラれまくっていた私が、彼女たちのアドバイスをもとに面接に臨んだら「次の面接の日程を決めましょう」なんて連絡がバンバン来た。彼女たちの指導はもちろん、教育実習で生徒の皆さんから教わったことも勝因の一つ。やっぱり、個人戦のようで団体戦なのだ。

こうして私は自分が心から行きたいと思える会社から内定を頂いた。そして、家族に連絡し終えるやいなや、即彼女たちに連絡した。心から祝ってくれたし、貴方の実力と縁で得た内定だとまで言っていた。いや、やっぱり貴方たちのお陰、たくさんの人たちの力を借りて、支えられてこそ得られてご縁だよ。

本当にキツい時に支えあったり、自分がどんなに渦中にいてもその人の幸せを心から喜べたり応援できるのが本当の友達。個人戦のような、団体戦である受験・就活は、この友人たちとチームだからできたことなのだ。

これからも、この友人たちをずっと大切にして、チームで乗り越えていきたい。

#チームだからできたこと #内定#20卒#友達#コラム#エッセイ


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