格闘技とワタシ

私が格闘技にはまったのはパンデミックが始まる少し前だったと思う。2019年8月のライジン12の堀口恭司VS朝倉海の試合を2019年になってからYoutubeで観たのがきっかけだ。それまではこう言ったら失礼だけど、ただのチンピラの喧嘩というイメージだった。夫が長年の格闘技ファンであり、アメリカ在住なのでUFCがメインだけど、そういえばまだ結婚前に一緒にさいたまアリーナのプライドを観に行ったっけ。あの頃は微塵も興味がなくて早く帰りたいと思っていた。今思えばあの時の試合は桜庭が出ていたすごいメンツの試合だったのだ。さて、そんなわけで夫は大の格闘技好き、UFCの試合はいつも知人の家に行ってPPVで観ている。そんな夫を「喧嘩をお金出してみるなんてアホらしい」と送り出していた。息子が大きくなるにつれ「柔術やMMAを習わせたい」と言い出した時には発狂した。血だらけのスポーツなんて意味不明!と猛反対していた。そんな私が今や夫も引くほどのMMAファンになってしまったのだから人生とはわからない。

パンデミックが始まり、仕事が減り、Youtubeを観る機会が多くなり、その時すでに格闘技はあれば観るくらいの程度だったが、ライジンの試合はYoutubeで全試合観れるということを知り、そこからはもう「格闘技の世界へようこそ」。もともとは、朝倉海みたいな身体に墨もなく、性格も大人しそうなのが一撃でKOするサイコパス感に興味を持ち、朝倉海→朝倉未来→それ以外の選手へと興味が広がったのであった。
朝倉未来は今でこそテレビやニュースにも取り上げられるから有名人だけど彼がYoutubeを始めたばかりの頃は「なんだこいつ」感がして試合も応援していなかったが、2020年11月斎藤裕に負けて魔裟斗との対談で変わったあたりからこの人の、他人の言うことを素直に受け入れるところと頭の回転が早いところが格闘家として興味深くなり、一周回ってまた魅力を感じる人になったのは不思議だ。格闘家としてだけではなく、起業家、投資家、その他色々な肩書がありカリスマ性は群を抜いていると思う。背負ってるものが大きい分プレッシャーと覚悟は相当なものだと思う。だからこそ「私の好きな格闘家」には入らないがこの人の試合はお金を出してでも観たいと思う。生き様を観ていたいというかなんというか。
さて、私の好きな格闘家というと、佐々木憂流迦、ドミネーター聡志、萩原恭平だ。ちなみにドミネーターは普段はサラリーマン、筑波大学院卒の大手理系企業に勤めるエリートだ。片手間で格闘技をしているのだが、その実力はDeepの王者とお墨付きでガチ強い。2020年の大みそかライジンで朝倉未来と戦ってから話題になるようになったと思う。会見や試合後インタビューの語りも知性と品格にあふれていてこの人は格闘技界でだいぶ異色を放っている。日本のサラリーマンのヒーローだろう。毎日残業もあるだろう大手企業のサラリーマンが、格闘技一本で生きている人に立ち向かおうというだけで生きているレベルが違う。さらにはトップ戦線で戦っているのだからあっぱれだ。家庭と仕事を第一に、格闘技を第二に語る様子が見ていてスカッとしていて気持ちよい。煽り映像なんぞ、いちいち知的で、常に謙虚で低姿勢でどんなに悪者になろうとしても育ちの良さがバレバレである。
萩原恭平は身体中に墨が入っており恐らく地上波では流れないであろう格闘家だが、昨年のライジンの出場数はナンバーワンだったと思う。朝倉未来並みのカリスマ性があり数字が取れる格闘家だ。負けても買っても潔い。勢いでここまで来た感は拭えないが応援したい格闘家だ。ちなみにイケボで入場曲がカッコよいのも好きな理由だ。
佐々木憂流迦は格闘家の中でのオシャレ番長だ。格闘家って意外に生活や服の趣味が?な人が多い気がしてたが、この人はすべてがシャレている。UFCでも戦った経験もあるなかなかの実力者であり、朝倉海に殴られて顎骨折した経験もあるが、階級をフェザーに上げ、先日のクレベル戦では予想以上に大きくなって強くなって帰ってきた感があった。身体もカッコよくファンを大事にする格闘家と言えばこの人、本当に人に優しくてお洒落でいわゆる「優しくてお洒落でカッコいい男」なのだ。

そんな格闘技にはまった私、あれから2年以上がたち、毎日のように試合やら格闘家たちのYoutubeを観ていて、夕飯の支度中も観ていることがよくあり家族はドン引きだ。
2022年は毎月のように次から次へと楽しみがやってくる。2月にあった佐々木憂流迦VSクレベル戦、3月には萩原恭平VSドミネーター聡、好きな格闘家のオンパレード。そして先週は立ち技の団体RISEで天心キック最後の試合、今週はボクシングミドル級「村田諒太 VS ゴロフキン」、来週はなんとトリガー3とライジン35が連日で行われ、フェザー級のタイトルマッチ「牛久VS斎藤裕」 やら「グスタボVS矢地」など見どころ満載でもうたまらん。そしてなんといっても6月19日東京ドーム、「天心VS武尊」。これが今年のメインイベントだろう。ついに実現するK-1武尊VS天心。なんと最前列のVIP席300万!50席あるらしいが1億5000千万。どんだけ強気よ。それくらいの価値がある試合だと本人たちも昨日の会見で言っていたが、300万の席が用意される試合を2か月後に控えた本人のプレッシャーよ、凡人には一生味わうことのないものだろう。それを思うだけでそのプレッシャーに耐えてきた若者たちの戦いをこの目で見てみたいと思い日本行きのチケットを調べてしまう今日この頃。あ、そういえばミスチルライブで5月にエアチケット取ったんだ。お金ないのに趣味のための日本行き航空券代にお金を費やすのはいい加減もうやめよう。でもこの目で見たものって一生記憶に残り、レンズ越しのものは忘れるのが早い気がするのだ。

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