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note 始めます。 音楽のことを 書いていきます。

    • 一番相応しい場所

      弟から個展の案内状が届いた。 「メディアに載りにくい絵」 と本人も自負している、写真や印刷物では全く分からないナゾな絵。 今年は、なぜか封を開けた途端に 『わぁ。。(´⊙ω⊙`)』 って なった。 それは一日も休まず絵に向かい続けた、時間そのものだった。 印刷物の中に、ある美術館学芸員さんの講評が入っていた。 『時間をかけて対峙することが必要な特徴ゆえに、インパクトのある見た目を重視しがちな昨今の美術界において、彼の作品は理解者に巡り合う

      • コンサートへの想い

        一流と呼ばれるピアニストさんでも、二つのタイプがあるように思う。 楽器と調律(というよりピアノの調整)、ホールの音響などに強く拘り、自分の望む環境下でしかリサイタルを開かない人と… 楽器と調律(というよりピアノの調整)、ホールの音響に拘りながらも、その時々の環境下で最善を尽くす人と。 先週末のオーチャードホール オーチャードホールは、とても難しいホールなのだと後でお聞きした。 リハの時には最高の音が出せても、当日の湿度や温度、お客さんの入りの関係で、ピ

        • ブレない軸

          自分を取り巻く環境が、時間の経過と共にゆっくりと渦を巻きながら変わっていくのを感じている。 執着していた物が、心を映し出していた。 それらを、ひとつひとつ手放す度に、自分の内面が映し出されるようだ。 どんな時でも、ブレない軸がある。 それはやっぱりバッハの世界。 宇宙のように広がり続けるのに、いつも人肌のように温かい。 弾けば弾くほど遠のくようで、手探りで引き寄せてみては、また離れていくのを感じている。 このブレない軸があれば、きっと迷わないと思う。 「氣」を感じら

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          鈴(りん)

          仏具の鈴(りん)は不思議なもので、同じ鈴(りん)でも鳴らした人によって全く違う音が出る。 鳴らす行為自体に意味を見い出そうとする人と、鳴らした音を聴こうとする人と。 宗派によっては、どこを叩くのが正解なのだとか、鈴棒のどの辺を持つのが良いとか、調べてみると面白い。 鈴(りん)の音が空気と混ざり合い、消えるまで聴きながら ピアノと同じなんだな… と思った。 鳴らすこと自体に意味を見出そうとする人と 鳴った後の音を聴こうとする人と… 時間と空間の中にいて、

          鈴(りん)

          掌のパワー

          大人の生徒さんで、掌をすぼめてしまう方がいる。無意識のうちに掌も脇も股も締めている。 とても謙虚で常識のある方だ。常に人に対しての気遣いを忘れず、それが自然に身に付いている。 ピアノを弾くときには、そういったものを取り払うことから始めないと、音楽に対して自由になれない。素直に感じることが出来ない。 たまには破茶滅茶な子どもみたいに、わがままになることも必要なのかもしれない。 掌の中にあるパワーを感じてみるといい。 自分が何を握りしめていて、手離すことに抵抗があるのか

          掌のパワー