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2月3月の短歌から10首

生きづらさ感じるほどに生死には要望もなし 雪は止まない

閉鎖したパチスロの裏積もる雪 すべての終わりはこの音域

その先に希望かなにかありますか 道際に立つ鹿に問われる

雪が降る無口な白で ほんとうは青になりたい欲を抑えて

運命を紐付けてやる中世のひとの正しさ 山で観る星

丁寧な暮らし営む蟻などを踏みしめ藪を軽トラが往く

倉庫掃く寒風の中ゾリゾゾと 竹箒から確かな矜持

春近し心躍らず 生き甲斐がマンモス狩りの先祖あるべし

雪だるま崩して遊ぶ子どもあり そうだ春とは砕いて得るもの

雨粒が凍結せずに大地まで到達するとそれが春です

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