ちゃんとしてるね、と言われるもどかしさ

「ちゃんとしてるね」
こう言われることがあります

褒め言葉なので素直に喜ぶべきなのですが
私はこの言葉を言われるのが苦手です

なぜなら私は全然ちゃんとしていないからです

在宅勤務を良いことに始業の5分前に起きるし
人が来ない時は、部屋はそこそこ汚いし
ご飯を食べるのがめんどくさくて何も食べない1日があるし
仕事が忙しいことを言い訳にコンビニ弁当が続く週が全然あるし
何もない日は夕方まで寝ている時もあるし
何もやる気が起きない日はメイクも落とさず、風呂も入らず、歯も磨かず爆睡するし

ある人からしたら普通かもしれないですが
客観的に見てもそんなにちゃんとはしてないです

じゃあ何で「ちゃんとしている」と言われるのか
それは人が見てるところではちゃんとしてるからです

約束の時間はちゃんと守る
何かやってもらったらちゃんとお礼を言う
間違ったことをしたらちゃんと謝る
人に会う時は自分からちゃんと挨拶する
人と一緒に何かをする時はちゃんと協力する

当たり前のことかもしれないですが
当たり前のことをちゃんと意識的にやります

そうしていたらいつの間にか
「ちゃんとしてるね」と言われるようになりました

ただ取り繕っているだけ


ではなぜ「ちゃんとしてる」と言われるのが苦手なのか

それは本当は人前でもちゃんとしてない人が羨ましいからです

私が人が見ているところでちゃんとしているのは
「人に迷惑をかけてはいけない」「人に嫌われたくない」という思いが常にあるからです

だから常に物事を先読みして
どう自分が振る舞えば良いかを計算して
迷惑をかけないよう、嫌われないよう行動します

本当はちゃんとしていない自分を
取り繕ってあたかもちゃんとしてる風に見せている

それに比べて人前でもちゃんとしていない人は
ちゃんとしていない自分を他人にも見せられる素直さがある
そしてありのままの姿を周りから受け入れてもらえている

本当は自分もちゃんとしていない姿を人前で見せたいのに、やっぱり勇気がなくてできない

そういうもどかしさみたいなものを抱えている中で、本当はちゃんとしていない見せかけだけのちゃんとした自分に向けられる「ちゃんとしてるね」の言葉が心底苦手なのだと思います

自分で書いていて思いましたが
本当にどこまでもややこしくてめんどくさい人間だと思います

「ちゃんとしてるように見えますが、人前だけなんです。家では全然怠け者です」なんて
笑って返せるくらいの余裕が欲しいものです

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