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5月は風炉。"一つ置(ひとつおき)"点前

今月も三斎流のお茶のお稽古に行ってまいりました。
炉でのお点前は4月で終了し、今月はいよいよ風炉になります。

風炉に変わったばかりの5月は、"一つ置"というお点前がピッタリということで、今月は"一つ置"についてお稽古してきました。

今回は "一つ置(ひとつおき)" についてご紹介しようと思います


[1] 一つ置とは?

"炉"から"風炉"へ移行する5月や、"風炉"から"炉"へ移行する10月にする点前です。私が習っている三斎流では"一つ置"ですが、表千家や裏千家では"中置"と呼ばれるそうです。

[2] どうして移行する5月や10月に点てるの?

炉は、釜の左側に水差し、茶碗、なつめをおいてお点前をします。
一方、風炉は右側においてお点前をします。

通常、風炉は点前座の左側に寄せて置かれるのですが、一つ置の時には、写真のように真ん中に置かれます。

点前座の真ん中に釜が置かれる

そして"炉"の時と同じく、釜の左側に、水差、茶碗、棗(なつめ)をおいて、点前をします。

一つ置では、風炉釜の左側に水差し、茶碗、なつめを置く。

釜の左のスペースはそんなに広くありませんので、"細水差し"を使います。
このように炉の名残りがある状態でのお点前なので、5月の風炉のときに一つ置で点前するのが良いということです。
理にかなっていますね☺️

[3]置き場所以外の風炉点前との違い→柄杓の扱い

一方で、柄杓の扱いは"炉"と"風炉"が混在しますので注意が必要でした(汗)
柄杓は、"風炉"用で、合(ごう)と言われる、湯をすくう部分がひと回り小さいものを使います。
しかし、合の向きは"炉のまま"。自分に合の口が向くように構えます

柄杓の合の口が自分に向くように構える

一方、釜に柄杓を置くときには、全て"風炉"の時の作法で行いますので、注意しないと間違いやすいポイントです。

置き柄杓などは風炉の作法

[4]置き場所以外の風炉点前との違い→右後ろに下がって座る

これも一つ置の特徴です。

入り口から水差しや、茶碗&なつめを持って入るときに、釜に向かってまっすぐ進み、通常は、そのまままっすぐに一歩下がって、半歩下がって座るという動作になるのですが、

一つ置の時は、最後に右後ろに一歩下がって、半歩下がって座るという動作になります。これも忘れがちなので備忘録として書いておきます。

わかりづらいですが、右後ろに向かって斜めに下がる動作が一つ置


10月にも一つ置点前をするそうですので、そのときに忘れないように記録しておきます。

今月の床 色紙には"高空に青き山あり鯉幟"とある
初日主菓子"まるにだき柏"のわらび餅。絶品でした
出雲坂根屋の藤の主菓子 銘は光るきみ人気もあって"紫の上"とつけました

来月6月は、風炉で、初めての"入れ子"点前をさせていただく予定です。
初伝に向けて、着実に進化していると信じて… 来月もお稽古に励む予定です。

今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました✨

今日も最後までお読みいただきありがとうございます。 気に入っていただければスキ&フォロー& サポートいただければ嬉しいです。