マガジンのカバー画像

詩のたまご🐣

77
詩の素材。浮かんだものを、ひとまずここに。
運営しているクリエイター

記事一覧

【詩memo】春の地点

気がつけば いつのまにか葉桜 来客の準備などできないまま 追われ、抱かれ、捨てられる わた…

すなお
1年前
11

【詩memo】車窓

車窓に映っているほうが 本当 で 映されているほうが まぼろし で 薄く 透けて 夜が通…

すなお
1年前
9

【詩memo】明日の生存

一言で言える感情なんてあるのかい 完全に言い当てているような 寸分違わぬと言い切れるような…

すなお
1年前
8

【詩memo】落下

真っ暗闇の 帰り道 足が滑って 転がって 落ちていく 落ちていく ひっからまっている あれ…

すなお
1年前
11

【詩memo】春雨

雨の朝 小鳥の宴 桜舞い

すなお
1年前
3

【詩memo】雨宿り

雨粒に洗われて 雨音に撫でられて 求めてばかりだったのに 晴れて欲しかった日の雨に 守ら…

すなお
1年前
2

【詩memo】実験

コップちょうだい こころを入れて かきまぜて なんとまあ すきとおる ぼくのこころ ほめられたくて 認められたくて 偉くなりたくて 生きているのですか それもまた 美 なのかもしれない お望み通りにならなくても 夜は来て 空は青い 卑しいのも 寂しいのも 美 なのかもしれない 苦も 憎悪すら 美 なのかもしれない コップちょうだい こころを入れて かきまぜて なんとまあ すきとおる あなたのこころ

【詩memo】優しい闇

帰り道 独り 我に返る 無言の暗がり 人工的な距離感で 街灯が遠慮がちにお辞儀をしている …

すなお
1年前
9

【詩memo】救急車

明かりを落とし 目を閉じると 救急車が通り過ぎた 知らない人の 無事を祈る 睡魔と二人で 連…

すなお
1年前
4

【詩memo】希望の歌

落ち込んでいるほうが かっこいいような気がして 朝から晩まで 四六時中 うつむいていた 希望…

すなお
1年前
10

【詩memo】光の帯

そこには僕がいたのに もう 誰もいない 影が地面に染み込んで 見えない光沢を放っている 道…

すなお
1年前
8

【詩memo】大丈夫

闇が 影が 大きいほど 濃いほど 深く生きていることにはならない 今日は特別に寒い でも …

すなお
1年前
10

【詩memo】パスワード

パスワードで 守るつもりが 追い出されたのは 自分だった 「パスワードが違います」 自分…

すなお
1年前
6

【詩memo】分岐点

いくつもの分岐点を こちらに来た あのとき もし 誰しも、そう 思うものなのだろうか 必ずしもいつも 自ら選び取ってきたわけではない そうするしかなかった それしかなかった あるいは それも 思い過ごしなのだろうか いくつもの分岐点を こちらに来た あのときのぼくらは このぼくを 選んだのだろうか あのとき もし 分岐点は いまも 目の前