JOLENTA WYDAWCA 【短歌七首抄】
ずっと手を振る人たちが遠のいて見えなくなってその繰り返し
硝子片ひろってあるく夕まぐれ何度踏み潰されたのだろう
火刑すらねじ伏せる眼だ掴み取るようにあなたも空を見上げて
遠さへと眼の焦点が合ってゆく釦をはめるようだと思う
硝子瓶叩き割る手を叩き割る手を見つめればかがやきのさなか
星月夜 くつがえることばかりだね背中に薄い手が触れている
乾いている指に指輪の真鍮のいのり そろそろ日がしずむころ
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わたしは拷問をうけたことがなくて、その痛みを想像できない。彼女が