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短歌 作品

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つくった短歌の一部です、ときたま思い出したように更新します よかったら感想おしえてね!
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2024年1月の記事一覧

大恋愛記 【短歌五首連作】

すりきれるまで響かせよ恋と薔薇 大きく腕はふりまわしなさい 聴かせたい、麒麟のような眼をしてたきみが知らない真夏の曲を 風が耳を千切ってしまった幕開けのわたしときみの大恋愛記 青春が夏風に乗り駆けぬけて映画を一日四本観たい 心臓にひかり伝ってゆくような恋だと思うあなたに会えば

デキャンタ 【短歌五首連作】

年末年始の空気がいちばん好きだ。このままずっとみんなが浮かれ歩いて、どの店にも琴の音楽が流れていればいいと思う。今年も食べたことのないものを食べて、会ったことのない人に会い、知らない場所をたくさん訪れたい。 お正月の短歌連作を書きました。 ■ 十二支の吐く息みちてたれさがる桃の赤味のやや強くなる ひたむきにきらめき志向やもんなあデキャンタひとつおねがいします 鳥は花の蜜を飲むのよたましいの発育にいいと知っているから 遊牧をいまだ続ける人々が青いベンチのカラオケ映像