とめどないエンドロールに拍手をおくる - 2020年と『ナムタル』の声
II新型コロナウイルスが広がり始めた頃、私は大学生として岡山県に暮らしていた。卒業論文のための実験を残すのみだったので、当時新しい試みとして開かれたオンライン授業をほとんど受けずに済んだのだった。
昼の三時に風呂に入った。飲み会や外食が激減した。何もかもがまともにできるような状態ではなかったので、卵焼きをほそぼそと作った。普段はうっかり外食してしまうのだが、この年の4月の食費は25,000円を切り、ささやかに嬉しかったことを思い出す。
短歌を読み始めたばかりで、その頃はた