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シューズ紹介② Altra/Escalante Racer

Altraのシューズと言えばゼロドロップ。私はトレイルシューズのLonepeak5、Superior4.5、Timp4を使用しています(※Timp4は破損のため引退)

これまで履いたAltraはすべてトレイルシューズで、今回初めてロードシューズを導入。Escalante Racerです。尤も他のロードシューズは試着くらいしかしたことがないので正確な比較ができないことはあしからず。

このモデルは長らく定番品としてあったものの、新カラーとして待望のオールブラックが登場し買うなら今!と購入。
従来カラーはアメリカンスポーティーな差し色が、ん?う〜ん…って気になって購入には至らず、だったですが本色はフルブラック大好き野郎にはたまりません。グラデか…いや悪くはないんだけど…って感じでしたので…(ロードはシンプルなモノトーンを増やしてくれてますがトレイルのカラーパターンはやはり中々クセが強めで…)

Escalante Racerの特徴

スペック

・アッパー:エンジニアードスタティックメッシュ(フルメッシュ)
・ミッドソール:Altra EGOミッドソール
・アウトソール:FootPodテクノロジー
・スタックハイト:22mm

固有名詞ばかり並べてもなんだそりゃ、って感じなので写真を見ながら特徴を書いていきます。

箱だし。カッコイイ!

アッパー

アッパーは目の粗いフルメッシュ。「風通しが良い」を通り越し外気をほぼ通気します。私は年始に買ったため、冬場は寒すぎて出番控えめでした。春になってからは蒸れずに快適です。夏でもサンダルに次いで快適でしょう。
荒目のフルメッシュだから強度が脆いのではないか?と思っていたのですがかなりしっかりした素材で、普通のエンジニアードメッシュより断然頑丈です。型崩れも今のところ気配がありません。

アッパーの特徴
シューズ成型は中足部が細く、トゥーボックスは広く取られているため「フィット感は抜群だが圧迫感がない」絶妙な塩梅。
足にぴたりとハマる、これまでのロードシューズにはなかった感覚。走ってもフィッティングが緩くなることはありません。これに通気性が相まって非常に快適です。特にこの特性は降りでも中ですべってズレないのでつま先が当たって痛む、というシューズの難を回避できます。

サイズ感
全体的に細いので足が大きい、広い人には合わないかもしれません。サイズ感は普通で、モデルによってサイズ感が変わるaltraにおいて私はSperiorが25cmLonepeakが24.5cmです。Escalante Racerは25cmがぴったり。メンズサイズの最小ですね。

<余談>
Lonepeakはいいシューズだけど、靴自体のサイズがでかく最小サイズでもブカブカ、メンズカラーが選べない…というのが難です。altraのトレイルシューズはレディースでパステルカラーが用いられることが多く、配色の感覚が合わず個人的には履きたいとあまり…(なんでそこにその差し色いれちゃう?的な)
現在履いているLonepeak5は黒基調でポイント的に青寄りの水色が目立たない程度に入っているくらいだからメンズ感強くむしろ良いのですが現行品はちょっと…

汚れてはいますがコレです

ソール

スタックハイト22mmと今主流のシューズよりだいぶ薄いですが、意外としっかり心地よさを感じる程度にクッションがあり、かつ反発もしっかりもらえるのでスピード練でも足裏が痛くなることはありません。

ミッドソール
足裏全体に効き過ぎないクッションとしっかりした接地感があって気持ちいいです。推進力は自分が出した分がダイレクトに返ってくる、という感じでスピードコントロールがしやすい。
逆説的に高性能シューズって意図した以上のエナジーリターンがあるんだなと実感できます。そりゃ足が出来てないと故障するわ。

アウトソール
altraお約束のフットシェイプパターン。ゼロドロップで全体に満遍なくフラットなラグが配置されています。足裏の接地感が得られるのはこの作りゆえでしょう。坂や階段など不安定な状況でも荷重が変な位置にかかることもないのでけっこう安心感があります。グリップはしっかりあるので路面で滑ることはありません。そして意外と耐久性も高そうです。

アウトソールはフラットなゼロドロップ

形状
現在主流のロッカーシューズと異なりつま先の形状が反ることなくフラットなので、推進力は自分の力と技術頼り。「勝手に前に進む」ことはありません。
速度に対する推進力の変化に関しては信号待ちなどで減速する際、特に感じられます。ロッカーシューズの減速時は惰性で進んでしまうけど、こちらは速度を落とすと途端にピタリと止まって力が前でなく下に加わる感じ。

履きやすいシューズだけど中級以上向けというのはそういうところもありますね。シューズ自体が200gを切って軽く、コントロールの良さが光って走りやすいのでマラソン以上でも使えそうです。ただしウルトラマラソンなど超長距離の場合は体重移動だけで進めるロッカーシューズと比べて速度の遅さに比例し推進力がかなり下がるため、走力の土台がしっかりないと厳しいんじゃないかと思われます。

左がエスカランテレーサー、右がスペリオール4.5(新品)
サイズは近い。実は同じブラックでも色味が全然違い、エスカランテレーサーは少し薄い墨黒
ロード、トレイルの違いはあるもカテゴリーとしては近しいので一方が気に入っていれば反対も気に入ると思います。

使用シーン
レーサーを冠している通りスピードを出した時は気持ちいいです。シューズのサポートではなく自分の足でしっかり走ってる感じ。
色々な速度域で試したところ、スピードはちゃんと自分の最大近くを出せるからポイント練で充分使えるレベルです。出力に対するレスポンスが抜群です。
もちろんジョグで使っても感覚がダイレクトに感じられる点が良く、履き心地も快適なので用途や速度域はオールレンジの汎用シューズと考えています。

今や過剰なほど高性能化していくランニングシューズと異なりシンプルな構造かつ値上げも相まって正直若干お高く感じるのでコストパフォーマンスはやや微妙ではありますが、ベアフットシューズほどミニマルではなくマラソンにも耐えうる性能を確保したうえで、地の力を引き出しつつも直感的な心地よさも併せ持つシューズ…という印象です。
というかベアフットシューズに近いように見えなくもないですが、実際は普通にクッションも充分なランニングシューズ。良さについては実際使わないと感じられないところがあまりに多いので、気になる方は最寄りの販売店で可能であれば試走されてみてください。試走時点でこいつは合うぞ、と感じるようならお迎えしても大丈夫です。

たしかにこれで練習すると体の使い方を覚えたり基礎筋力アップにもつながるのでケガしにくい走りができるようになりそうです。私もそうですがトレイルランナーのデイリートレーニングにもおすすめ。実際、周りを見てるとトレイルランナーには好評(もともとターゲットがそうなんじゃない?という気もしますが)

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