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Mood boarders' report AW/WN

ツイッターを見ていて、ある時急にひらめいた。
「私、日本語以外も読めるんだから、外国のアカウントも見てみたら良いんじゃない?」と。

早速何らかのキーワードで検索したいが、何に設定したら良いか分からない。
例えば作家ではないけど、短文でインパクトあるツイートをする若いインフルエンサーのような子はいないだろうか。ツイートの文字数なら翻訳の練習にもなるし。と少し邪な考えを持って『influencer』『poem』のようなワードで検索してみた。

すると、思うようなアカウントがヒットしない。日本には今、芸能人未満一般人以上のインフルエンサーがたくさんいるが、美容アカウント・コスメアカウント・エクササイズなどボディメイキング専門家アカウントなど、職業的PRを兼ねている人がほとんどだ。

どうも外国の若い子にとってのインフルエンサーとは、意味合いが違うようだ。彼らにとってのインフルエンサーとは、ジャスティンビーバーやテイラースウィフトのようなミリオンセラー成功者を指すらしい。特にテイラースウィフト信奉者は多い。かと言ってファッションやメイクを真似るわけではなく、曲をたくさん聴くことで気持ちをテイラーに寄せることがインフルエンサーにインフルエンスされることらしい(すごいルー語😂)

そんな中、mood boadingとかmood boaderという単語が目に入るようになり、mood boadで大量のアカウントがヒットするようになった。これか!

mood boaderアカウントの人たちは、拠点がPinterestのようだ。ネットの海に漂う、今の私の気分!という写真を集めていて、たまに抜粋してツイッター上で「最近のあたし」くらいの短い文を添えてツイートする。

何ヶ月か見ているうちに、彼女たちは自分のテーマカラーを設定しているのが分かった。ピンクの子はピンクのインテリアを目指す。全部がピンクではなく、雑貨や一部分の家具をピンクにしている。その部屋でイチゴのスムージーを飲み、ピンクのピンヒールを履いて出かける。夕方はピンクのマグカップに入ったカフェ・オ・レを横に、ピンクの壁紙のノーパソを開いて勉強する私の姿などをアップしている。写真は本人だったり、Pinterestで拾った画像だったり、色々だ。一方で緑の子は、朝は野菜スムージーを飲み、緑のヨガウェアでエクササイズし、緑のカバンを持って出かけ、茶色と緑のショッピングバッグを抱えて、公園のベンチに座ってカフェタイムを迎える。

本当の暮らしか理想を集めているのかは分からないが、どの子も抜群にセンスが良くて、金髪やブルネットの髪色とよく合う自分のカラーを見つけるのが上手い。

ある時、いくつかのツイートで「秋になったね!メグライアンの季節だね!!」との文言があって興味深く思った。メグライアンは秋の季語らしい。

メグライアンの季節から、カフェ・オ・レを飲む私や、キャメル色のコートを着て雪降る街を歩く私のスナップが多くなった。あらゆるテーマカラーの子に、カフェ・オ・レ色は合わせやすい。髪色や肌色にもよく合うのだろう。

クリスマス近辺になると、クッキーを焼く私の写真が増えた。グランマがクッキーやケーキを焼くファミリーパーティーの感じではなく、普通に一人暮らしのお嬢さん達も、家でクッキーを焼いて食べるらしい。もちろん片手にはカフェ・オ・レを持っている。

一番驚いたのが、キャンドルの文化だ。部屋のそこかしこにキャンドルを置いて、本物の火をつけて薄暗くし、チルタイムを過ごす習慣だ。
冬のチルの象徴であるクッキー、カフェ・オ・レ、ノーパソ、キャンドルを、不安定なベッドやソファに置いて、当たり前に写真を撮る。日本人のアカウントだったら、危ない危ないと文字通り炎上するだろう。

最終的に見つけたのが、ホットチョコレートを模したキャンドルを販売するキャンドルアーティストだ。これはチルofチルだ。すごい。
もうmood boadersのチル空間に目が慣れた私は、欲しくなって凄く良いねとコメントしてしまった。

この色といい、キャンドルの文化といい、秋冬のmood boaderの象徴はこのアイテムだと思う。

これから先、春になるとどんな風に変化するのか、また分かり次第まとめようと思う。

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