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1/10 スタートアップ研修2日目 『仕事の背景を知ることで意味を見出す』

午前:聞く・話す・考えるワークショップ

1.隠岐島前地域の取り組み紹介

来島してから初めての研修。
4人1組のグループに分かれてから、スライドを用いて隠岐の島の取り組みを紹介してもらった後、感想をグループで話し合った。

僕の印象に残ったのは『島前高校の魅力化プロジェクト』に島の存亡が掛かっているということだ。
島前高校は海士町にある島前地域唯一の高校で、生徒数減により廃校予定だったらしい。
しかしたった1つの高校が無くなってしまったら、子供が高校生になった親は島の外に出ざるを得なくなる。
そうなると将来働き手となるはずだった世代の高校生が島の中からいなくなってしまい、過疎化にますます拍車がかかる。
だから魅力化プロジェクトを始めた、という経緯らしい。『島の存亡がかかっている』というのはそういうわけだ。
魅力化プロジェクトの裏側にそんな事情があったという事実に単純に驚いた。

2.重要視したい価値観を考える

続いては価値観のワークショップ。
以下の2つのうち、どちらをどれくらい重要視するかというテーマで話し合った。

  1. 体験と学び

  2. 仕事と暮らし

  3. 線形と非線形

ここでは3つ目について書く。
線形と非線形とは、逆算思考と積み上げ思考のことだと僕は捉えている。(調べたところ、どうも厳密には意味が異なるらしい。)
ともかくこのワークショップでは目的を決めて行動するか・目的を決めないまま行動するかという意味で線形・非線形という言葉を使っていた。(『山登り型』と『川下り型』と呼んだ人もいた。非常に的確な表現だと思う。)

僕はできるなら100%線形重視の人間になりたい。
というのは過去に「何か得られるかも」と思ってあれこれ行動した結果、得られたものが何もなかったからである。
だから目的なき行動は無意味だと信じている。
何か行動に時間を使うのならば、その行動に時間を使う目的(=理由)を説明できるようにしたい。
説明できなければ時間を使う意味はない。僕にとっては。

3.元島体験生への質問

最後に元島体験生で現島留学生の方たちへの質問を行った。
最も印象に残ったのは、島体験生のときに空き家の整備を行っていた方の発言だった。
その方は空き家の整備を「泥臭い仕事」と表現していた。
肉体労働、誰にでもできる仕事という意味だろう。

仕事を始めた頃は仕事をする意味があまり分からなかったらしい。
しかし人口が減少している島の現状と空き家の必要性を理解してからは、精力的に仕事に取り組めるようになったそうだ。
つまりは『仕事そのものだけでなくその外側に目を向けることで、一見意味がないように見える仕事に意味を見出だすことができた』ということだと解釈している。

僕の中にも肉体労働を敬遠している節があった。
「この仕事俺じゃなくて良くない?」と思いながら肉体労働に従事していたこともあった。
そんな僕にとって「仕事の外に目を向ける」という考え方は新鮮に感じられた。

午前の研修は以上。
ワークショップを進める中で、「自分の意見を素直に伝えることは自然なことである」という空気を感じた。
そのおかげで俺は1日目よりも素直に自分の考えを話すことができた。本当にありがたい。
というのも俺は自分のことを変なやつだと思っていて、そしてそれが原因で自分の考えを他人に伝えることが苦手なのである。(裸足にサンダルで1月の隠岐に来る人間は一般的には変なやつのくくりだろう。)
『俺の中では理屈が通っているけれど、他人には理解されない』という現象がこれまでの人生で何度も起きている。
だから自分の考えを伝えて他人から変だと思われることが怖い。
でも少なくとも島にいる間は、この恐怖感が薄れるような予感がした。

午後:note執筆&えびす祭り見学

午後はnoteの記事を1本書いてみようということで黙々と記事を書いた。
このページの大半はその時間に書いたものである。(「写真がないとつまらんな…」と思って普段は撮らない写真を急遽撮り始めたのはここだけの話である。)

この日は『えびす祭』という4年に1度のお祭りが開催されており見学に行った。
俺はこういう類の祭りが存在する意義や意味みたいなものがいまひとつ分からない。
分からないから見ていて楽しいとも感じない。
今回のえびす祭で言えば大漁を祈願したところで実際の漁獲量は変化しない。
なら祭りを開催する意味はないのではないかと考えてしまうのだ。

祭りの見学が終わった後は自由時間となった。俺は他人と話すのが得意ではない。
だから島体験生のみんなが談笑する中1人でnoteを書いていた。
でもよくよく考えたらnoteは家に帰ってからでも書ける。
みんなと話せるのは海士にいる間だけだ。
また他人と話すことを避けていてはいつまでも苦手なままだろう。
だから今後同じような状況では、自分からコミュニケーションを取ることにした。

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