SAYONARA by 高橋幸宏
幸宏さんがまだ鬱に悩んでいたころの暗めの楽曲の中の唯一の明るい曲調で歌われた美しい別離の歌。
曲調を聴いていると、古い小説の狂った愛の歌の様に聴こえる。
物悲しいけれど、明るい太陽に全身を浸して手を振る着物の女性を想像してしまう。
80年代の幸宏メロディは皆物悲しい叶わぬ愛の歌ばかり。彼はそれが流行する30年も前から、カウンセラーを持っていた程、鬱病が激しい、繊細で線の細い、感情的に敏感な人だった。
だからこそ、彼の書く詩は皆感じやすい細い琴線に守られていた。でも叩くドラムスは、とても力強かったんだ。
幸宏、逝く。大好きだったよ、幸宏さん。青春のページの一コマ…