ロンドンのサッカークラブの話

21-22シーズン開幕戦、見事にアーセナルを粉砕したブレントフォードFC。このブレントフォードというクラブは、初のプレミアリーグ参戦なのだが、本拠地をロンドンにおくクラブだそうだ。前々から、ロンドンにチームが多いと感じていたので調べてみた。

チェルシー

・場所 ロンドン西部
・創設年 1905年
・カテゴリー プレミアリーグ
・スタジアム スタンフォード・ブリッジ
・愛称 The Bluse

同じロンドンに本拠地を置くフラム、QPRとの試合はウェスト・ロンドン・ダービーと呼ばれる。また、アーセナルとのビッグ・ロンドン・ダービーはロンドン1である。スタンフォード・ブリッジを購入した、ガス・ミアーズとジョセフ・ミアーズ兄弟が同じロンドン西部に位置するフラムに対して、本拠地とすることを打診したのが断られた。それがきっかけで設立されたのがクラブの始まりである。

2004年夏のモウリーニョ就任以降、リーグを代表するチームに。今シーズン、昨シーズンCLを優勝した戦力に加え、ロメル・ルカクを獲得し着実にチームを強化。トーマス・トゥヘルにとってチェルシーでの初のフルシーズンを送ることになる。トゥヘルが会長とうまくやっていけば、とんでもないチームになるだろう。今シーズンの優勝候補筆頭である。

アーセナル

・場所 ロンドン北部
・創設年 1886年
・カテゴリー プレミアリーグ
・スタジアム エミレーツ・スタジアム
・愛称 The Gunners

同じ本拠地を置くのは、トッテナム・ホットスパー。ノース・ロンドン・ダービーと呼ばれる。リーグの3大ダービーの1つである。ロンドンの地下鉄の中でクラブ名が駅名となっているのはアーセナルだけだそうだ。

03-04シーズンにプレミアリーグ史上初の無敗優勝を達成。イングランドでの歴史では115年ぶりだった。アーセナルといえば日本でも監督をしていたアーセン・ヴェンゲルが22年間指揮していたため日本人のファンが多い。今シーズン上位巻き返しを狙う。

トッテナム・ホットスパーFC

・場所 ロンドン北部
・創設年 1882年
・カテゴリー プレミアリーグ
・スタジアム トッテナム・ホットスパースタジアム
・愛称 Spurs, Lilywhites

同じ本拠地を置くのは、アーセナル。ノース・ロンドン・ダービーと呼ばれる。リーグの3大ダービーの1つである。

09-10シーズンにリーグ4位となり、そこから着実に強化。18-19シーズンには、CL準優勝するなど今やリーグを代表するクラブに。年俸が他のビック6のクラブと比べて低いのが特徴。今シーズンは、ヌーノを新監督に迎え新たなチームに生まれ変わるだろう。

ウェストハム・ユナイテッドFC

・場所 ロンドン東部
・創設年 1895年
・カテゴリー プレミアリーグ
・スタジアム ロンドン・スタジアム
・愛称 The Hammers,The Irons

ミルウォールFCやレイトン・オリエントFCとの対戦がダービーに当たる。

ウェストハムと言えば、シャボン玉とともに、選手が入場するのが印象的である。ジョー・コールフランク・ランパードリオ・ファーディナンドなど、後にイングランドを代表するような選手を輩出しているチームである。近年は、残留はするもののシーズンによって順位が安定しないクラブであったが昨シーズン6位と大健闘。ELの出場権を獲得した。今シーズン、どのように進化するのか注目のチームだ。

クリスタル・パレスFC

・場所 ロンドン南部
・創設年 1905年
・カテゴリー プレミアリーグ
・スタジアム セルハースト・パーク
・愛称 The Eagles, The Glaziers

クリスタル・パレス最大のダービーマッチは、ロンドンに本拠地を置くチームではなく、ブライトンとの、M23ダービーである。南ロンドンとブライトンを結ぶ道路がM23と呼ばれており、これが由来になっている。両者のダービーについて面白い記事があったので是非読んで欲しい。

13-14シーズンからプレミアリーグに参入後、常に残留争いをしながら降格はしていない。今シーズン、ロイ・ホジソンの勇退により、現役時代アーセナルで活躍したパトリック・ヴィエラが就任。どういったスタイルのサッカーになるのか楽しみなチームである。

ブレントフォードFC

・場所 ロンドン西部
・創設年 1889年
・カテゴリー プレミアリーグ
・スタジアム ブレントフォード・コミュニティ・スタジアム
・愛称 bees

ブレントフォードの最大のライバルは、同じ西ロンドンに位置するフラムFCとQPRである。スタジアムは、2020年に移転したばかりだそうだ。

08-09年シーズンに至っては、4部にあたるフットボールリーグ2に所属していた。4部から約10年で1部であるプレミアリーグまで上り詰めたのだ。ブレントフォードが1部に所属するのは74年ぶりとなる。プレミアリーグ初めての試合で、同じロンドンのアーセナルを打ち負かしたのだから、ファンにとっては忘れられない夜になっただろう。ブレントフォードに関しては、他にない新しい育成の形をしている。それは、中小クラブならではの形で下部組織を持たない。Bチームを作り、「ゼロから育てるのではなく、プロになれなかった選手を育てる」というやり方だ。これに関して詳しく解説してある記事があるため、興味がある人はとても興味深いので是非読んで欲しい内容だ。

フラムFC

・場所 ロンドン西部
・創設年 1879年
・カテゴリー EFLチャンピオンシップ
・スタジアム クレイヴン・コテージ
・愛称 The Cottagers, The Whites, The Lily Whites

今回紹介するクラブで最も最古のチームであるフラム。ダービーマッチはロンドン西部を拠点とするチェルシーなどがあたる。チェルシーのときにも紹介したように、現在のチェルシーのホームスタジアムであるスタンフォード・ブリッジはもともとはフラムの本拠地になる予定だった。

近年は、降格と昇格を繰り返しているフラム。昨シーズン、スコット・パーカーのもとプレミアリーグ残留を狙うも、結果は降格となってしまった。今シーズンは、かつてワトフォードやエヴァートンで指揮したマルコ・シウバのもと1年での昇格を目指す。

クイーンズ・パーク・レンジャーズFC(QPR)

・場所 ロンドン西部
・創設年 1882年
・カテゴリー EFLチャンピオンシップ
・スタジアム  カイヤン・プリンス・ファウンデーション・スタジアム
・愛称 The Superhoops,The Rs,Rangers

ダービーマッチは、ブレントフォード、フラム、チェルシーなどが長年のライバル関係にある。ロンドンの郊外にあるクイーンズ・パークがチーム名の由来である。

最後に1部に所属していたのは、14-15シーズン。その後、チャンピオンシップでは下位に低迷している。現在、所属している選手はサウサンプトンやWBAで活躍した、チャーリー・オースティンなどがいる。また、今シーズンニューカッスルに移籍したジョー・ウィロックの兄、クリス・ウィロックがいる。歴史的に見ると、時代によって所属しているリーグが様々である。

ミルウォールFC

・場所 ロンドン南部
・創設年 1885年
・カテゴリー チャンピオンシップ
・スタジアム ザ・デン
・愛称 The Lions

ライバルクラブは、レイトン・オリエントFCとウェストハム。ミルウォールの本拠地はロンドンで治安がもっとも悪い地域の1つで、サポーターが過去に様々な事件が起こしている。

長い歴史の中で、2部や3部で過ごしているミルウォール。近年で1番の好成績は03-04シーズンのFAカッブ準優勝である。決勝の相手であるマンチェスターユナイテッドはヨーロッパの出場権を獲得していたため、クラブ史上初のヨーロッパの出場権を獲得した。当時のメンバーには、元オーストラリア代表のティム・ケーヒルがエースとして所属していた。

まとめ

・ロンドン北部 アーセナル、トッテナム
・ロンドン南部 クリスタル・パレス、ミルウォール
・ロンドン東部 ウェストハム
・ロンドン西部 チェルシー、ブレントフォード、フラム、QPR

今回紹介したチームは、1部と2部に所属するロンドンのチームである。それ以外にプロからアマチュアまであわせると、ロンドンだけで100を超えるチームが存在するらしい。流石フットボールの母国である。


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