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ヨルシカの詩#2

 「今の暮らしは I の2乗
  君が引かれてる0の下」  
                        (六月は雨上がりの街を書く)

I の2乗は -1。
君がいない毎日は、0にすらなってくれない


「花瓶の白い花、いつの間にか枯れたみたいだ
     本当に大事だったなら
     そもそも買わなければ」    
                                                 (チノカテ)

例え過去に戻れたとしても、
結末を知っていても、
それでもきっとまた、欲しいと願ってしまう  


    「この歌が僕の物になれば、
      この穴は埋まるだろうか。
   だから、僕は盗んだ。」
                                                      (盗作)

盗んだって満たされない、男はそれを知っていた。しかし、男は盗んだ。
彼が名作を盗んだ本当の理由とは....


   「強盗と花束に 何かの違いがあるのですか
         それ、何かが違うのですか」
                                             (強盗と花束)

花屋から花を盗むことと、道端の花を手折ること
「罪の重さ」なんて所詮、
人間が自分本位に決めたもの。

   「散るな、まだ春吹雪
    あともう少しだけ
    もう数えられるだけ」
                                                   (春泥棒)

桜と余命僅かな恋人を重ねた歌。
春を盗んでいく「時間」に抗おうとする儚さと、
皮肉なまでに軽快なメロディーの不釣り合いさが切ない歌です。


最近、ヨルシカさんが立て続けに新曲を発表して下さっているのが、本当に嬉しいです。

直近ではなんと、
作詞作曲担当のn-bunaさんがボーカルを務める、「451」がリリースされました。

n-bunaさんの、荒削りで掠れるような高音。
震えるように、怯えるように歌っているAメロBメロに対して
サビでは、内側で揺れていた炎がどんどん大きくなっていくような力強さを感じます。

さらに、いつもはボーカル担当のsuisさんがコーラスに。
suisさんの 力強くブレない低音に支えられて、炎がさらに大きく燃えるような........

いつもとは違う顔を見せた今作品で、より一層「ヨルシカ」というアーティストの虜に。

曲を発表する度に前作を超えてくるヨルシカさん。
その魅力は未知数です。

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