弱点を隠すより才能を伸ばせ。
このマガジンについて
このマガジンは、私が2016年に出版した電子書籍
「私が翼を育てるためにした7つのこと」を、
リライトしてゆくマガジンです。
「私の翼を育てた20のこと」ーはじめに
20のうちの1 弱点克服を諦めた
-もうムリ。頑張るのはやめます
一番最初に「諦める」が来るなんて?!
って、思ったかもしれないですね(笑)
でも、実は私には、これが最も重要な決め手になりました。
「教師」がしんどかった要因は、
「普通の人が出来ることが私には出来ない」ということでした。
遅刻しない、寝坊しない、忘れ物をしない、
約束を守る、締切を守る、前もって準備をする。
これ全部、
小学生レベルで「出来て当たり前でしょ!!!」と
脳みそに叩き込まれる項目。
でも。
それが出来ないんです。
いろいろ頑張りました。いろいろ試しました。
めっちゃ努力しました。根性論でなんとかしようともしました。
でも、ダメだった。
小学生でも出来ることが、社会人の、
しかも教師の私に出来ない。
これって、めちゃくちゃストレスになりました。
自分のことを四六時中責めました。
「今日も出来なかった」
「またやってしまった」
「どうしてこんな簡単なことが」
自分は出来損ないだ、不良品だと、
心から自分を卑下した時もありました。
「こんな自分死んでしまえ」
「こんなんで他の人と同じ給料もらうとか、詐欺だろ」
「いい加減にしろよ自分、どうして出来ないんだ!」
こんな罵声を毎日自分に浴びせていました。
そんな調子だから、仕事での達成感とか、
自己有用感(自分ナカナカやるじゃん感)なんて、
期待できるわけもなく。
同僚と普通に世間話をしていても、
(きっと、この人、私がこの前失敗した事について怒っているのに、
社交辞令でこうして笑顔で接してくれてるに違いない)
(さっきの会議で提出した文書、あれで良かったんだろうか、
何かおかしくなかったかな)
(今日までに渡しますって言った書類が出来てない!
催促されたらどうしよう!)
(今、忙しいんだよ早くどっかいけやとか思われてないかな?)
…なんて心の声が頭の中でギャーギャー…
恐怖と不安で居場所が見つからなくて、
自分の机で小さく小さくなって、
存在感を消す日々。
ぶっちゃけ、一度手首切りました。(あえてさらりと言ってみる(笑))
病院行く暇も無かったけど、欝(ウツ)だったんだろーなーって思います。
-このままじゃ死んじゃう。
手首切ったら、きっと、校長先生がいろいろ配慮してくれたんだと思う、
転勤して、めちゃくちゃ環境の良い職場に移りました。
その節は、本当にご迷惑とご心配をおかけしました。
めっちゃ感謝しています。
自然がいっぱいの小さな町。
保護者の方々は皆協力的。
職場のチームワーク最高。
子どもたちも超無邪気で素直。
言うことなしの職場でした。
着任一ヶ月経った時にあった歓迎会で、
「人生で今一番幸せです」
っていう挨拶をしたのを、今でもはっきり覚えています。
本当に素晴らしい職場でした。
…でも…
私の中の苦悩は変わりませんでした。
同僚は誰も責めてない。
自分の自由に仕事ができる。
子どもたちともトラブル無い。
…でも、辛い。
自分で自分を責め続けてる。
どれだけ仕事を工夫しても、無理をしないようにしても、
出来ないことがある。
このままじゃ繰り返す。
私がウツを再発するのは時間の問題だ。
頑張っても頑張ってもダメだ。
頑張らなくてもダメだ。
…もしかして、なんとかしたら出来るようになる、っていう考えが、
根本的に間違っているんじゃ?
…教育畑だったら、誰でも知っている概念があります。
「発達障害」。
その傾向、症状、行動パターンが、
一部ではあるけれど、自分にバチコンっとハマることには、
以前から気がついていました。
私は勇気を出して、
精神科のドアを叩きました…。
-自由の翼、ゲットだぜ
カウンセラーの方や、お医者さんとのやりとりは、
紙面の関係上省略するとして、
結論。
「アスペルガー傾向がありますね」
の診断の言葉を聞いたとき、
私は、絶望というより、
解放の喜びを感じました。
(やっぱり!!!!!)
お医者さんが渋るのを無理やり押し切って、
自分の知能検査の資料をもらいました。
「私、仕事で扱ってるので読めるので!」
検査の資料には、
その人の得意分野、不得意分野、その能力分布、
一般レベルと比べてどのくらい高いのか低いのか、
他にも知能指数やなんかの数値がいっぱい記載されてて、
特殊学級の担任は、専門的にやっている人なら、
少しは意味がわかるんですよ。
意味が分からなきゃ、指導にも生かせないので。
数値が低いですね、ハイ終了
なんて言ってたら、教育成り立ちませんので\(^o^)/
だいたい、知能検査って、その人が元々持ってる能力なんで、
伸ばすとか改善するとかじゃなく、
その数値を踏まえて、じゃあどうしたらいいか、
という事を考えるためにあるんですよ。
アスペルガー&ADHD傾向があった。
つまり、
普通のことが出来なくても当たり前だった
出来るようになろうと頑張っても出来るわけが無かった
…んですね…。
なんちゅうか、
今まで涙ぐましい努力をしてきた自分を、
ようやく「頑張ったね」って認めてあげることができた瞬間でした。
「出来ない」のは、自分のせいじゃなかった。
努力が足りないせいじゃなかった。
「私」は悪くなかった。
って、今までムチを打ち続けていた自分のことを
やっと許してあげることができたんです。
-出来ない自分を認めてあげる
教師は好き。教師の仕事はめっちゃ楽しい。
でも、「私」には向かない仕事も内包されてる。
私は、「私」がもっと楽に、「私らしく」生きられるように、
「私」の人生を「私仕様」にカスタマイズする必要がある。
…特殊学級の担任が長かった私の思考は、
すんなりとその結論を出しました。
特殊学級の担任の使命は、
「その子自身の特性にあわせて、
その子がより良く
学んだり、生きたりするために、
教材をカスタマイズしたり、
並び変えたり、
個性に合わせて創り出したりすること」
と、私は捉えているので。
子どもに対して出来ることを、
私が私に対してしないでどうする。
特学の子に、
「どうして出来ないの(怒)」と怒るのは、
愚の骨頂だと私は考えていて。
みんなと同じに出来ないから特学にいるんだよバカ。
って思ってた(暴言)
じゃあ、自分仕様の人生を創るには、どうすればいいんだ?
って考えたよね。
能力が無いならしょうがない。
皆と同じ方法で頑張り続けても無駄ですよ。
その代わりに、普通の人より数値高く出来ることがある。
そっちを活かそうじゃないか。
…この日から、
私の仕事の仕方が、変わりました。
●まとめ
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