川でサウナ。庭で映画。屋上で寿司。まちづくりの専門家がおススメする非日常な夏休みを満喫するアイデア。
長引く自粛ムード。オリンピックも開催されるのかどうか怪しいところですが、今年の夏休みもコロナ前のように自由に旅行を楽しめるタイミングではなさそうです。
そこで、今年はこれまでとは違う、新たな楽しみ方を探してみませんか?
私はまちづくりの専門家として、いつも全国各地のイベントや場所づくりに携わっていますが、そこで得たヒントを個人の遊びにも活かしています。
川でサウナ、庭で映画、屋上で寿司・・・
ちょっとした工夫で、ありきたりな場所が特別なスペースに変わります。屋外でやれば密も防げて一石二鳥です。今回はそんなアイデアをご紹介します。
「テンポラリーアーキテクチャー」で非日常をつくる
テンポラリーアーキテクチャーという言葉を聞いたことがありますか?日本語に訳すと「仮設建築」。これでもちょっと分かりづらいですね。
家やビルのように基礎を打って屋根をかけるような建築物と違い、簡単に設置や撤去ができるようなものを意味します。イメージしやすいもので言えば、震災後の仮設住宅。もっと簡易なテーブルとベンチや、移動可能な屋台なども含みます。
まちづくりもトレンドが変わっており、以前のように行政によるマスタープラン型で「とりあえずハコモノを作る」というあり方から、その場その場での「ニーズに合わせて小さく始める」あり方に流れが変わってくる中で、テンポラリーアーキテクチャーはその可能性を広げることができるものとして注目を浴びています。
公園でマルシェを開催したり、PAでドライブインシアターを開催したり…仮設だからこそ大がかりな準備や潤沢な予算がなくてもアイデアを形にすることが可能で、私が関わる企画でもたくさん活用しています。
屋上でサウナ/水風呂と寿司を堪能した夜
「まちづくり×テンポラリーアーキテクチャー」というテーマに関しては、実際に書籍も出版されています。
具体的に知りたい方は本を読んでもらうとして、今回のnoteは少し趣向を変えて、私たちひとりひとりが、自分たちの「あんなことをやってみたい」アイデアを実現するためにテンポラリーアーキテクチャーを使ってみようという話です。
例えばこの写真。
※プライバシー保護のため、友人たちの顔はぼかしています。
東京スカイツリーが見えるビルの屋上に、仮設のカウンターを設置して、寿司職人さんを呼び、そこで友人たちと小さなパーティーを開きました。
なぜ、皆バスローブを着ているのかというと、サウナに入ったばかりだから。横にサウナと水風呂を仮設でおき、スカイツリーを眺めながらサウナと寿司を楽しむという贅沢な夜を過ごしました。
※サウナも水風呂もこの日のために設置したものです。
テンポラリーアーキテクチャーを活用すれば、ただの空間を自分好みの特別な場所に変えることができます。
家族や友人と、とっておきの場所を作るのはとても楽しいのでお勧めです。まもなく夏休みがやってきますので、他にもおすすめのアイデアをご紹介します。
1.大自然の中で、サウナと天然の水風呂を堪能する
サウナブームで目にする機会も増えてきたテントサウナ。川や湖など水辺の近くに設置して、サウナと天然の水風呂を楽しむことができます。
※スクリーンショット元:MORZH(モルジュ)公式SHOP
https://saunacamp.net/shop/tent/
テントサウナはレンタル・購入どちらもあります。近頃は人気ですのでレンタル希望の方は早めの予約をおススメします。
2.自宅の庭がプライベート映画館になる
家庭用のプロジェクター、モニター、スピーカー、そして電気を用意すれば屋外で簡単に映画を楽しむことができます。モニターは専用のものでなくても、白い布を広げるだけでもOK。
※画像引用:プロジェクター専門店ELITE SCREENS公式サイト
何度も見たおなじみの映画でも、このプライベート映画館で観るとなるとまた格別です。子どもたちと一緒に楽しめば、きっと忘れられない思い出になります。近くに電源がない場所に設置する際には、発電機を忘れずに。
3.公園の空飛ぶテントに泊まる
次は、すでに設置してあるタイプにはなりますが、静岡県沼津市の泊まれる公園「INN THE PARK」。
※画像引用:「INN THE PARK」公式サイト
テントも、れっきとしたテンポラリーアーキテクチャーの1つです。
この球体のテントの中にベッドが2台設置されており、また天窓からは外の景色が見えるので、まるで森に抱かれているかのように不思議な時間を過ごすことができます。
4.こだわりの詰まった別荘をつくる
移動や設置が簡単でいて、かつオシャレさや快適さも追及できるのがトレーラーハウスです。家を建てるよりもかなり安く入手できるということもあり、セカンドハウスとして人気を集めています。
別荘としてだけでなく、ホテルや店舗としても活用されています。
画像引用:「PARKHOMES」公式サイト
とはいえ、安い物でも200万円台~。まずはグランピングリゾートなどに設置されているもので、トレーラーハウス生活のシミュレーションをしてみるのはどうでしょう。
5.ベンチに座り大切な人と語り合う
少し大掛かりなものを紹介してしまいましたが、最後は最もシンプルなテンポラリーアーキテクチャーの一つ。
それが、ベンチ。
アウトドア用の折り畳みベンチでも十分です。自宅のベランダ、お気に入りの公園、夕日の見える海辺…にベンチを置いて家族や恋人とゆっくりお喋りをする。
ただそれだけのことでも、ちょっとした非日常を感じられ楽しいものです。
今はコロナ禍で窮屈な思いを強いられることも多いかもしれませんが、限られた中でもできることはたくさんあります。ぜひ遊び心を持って、楽しい夏休みを過ごしていただければ幸いです。
株式会社SUMUS 代表取締役
小林 大輔
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多くの人たちにとって、まちづくりは自分とは関係のないもの、だと思われているかもしれません。しかし、まちづくりの源は、大層な設計図でも、行政の予算でも、立派な建物でもありません。
そこにいる人々の、”気持ち”であり、”欲”こそが、まちを動かすのです。
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