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Coupe du Japon MTB 2022 八幡浜 レース展望

栃木から1,000km離れた地でのレース観戦は四回目。日帰り観戦縛りを解禁した2018年、雨の八幡浜が最初でした。こんなにこんなに遠くに来たのになんで雨が降るのだと神を恨みましたね。神は信じてないですが。。。

2018 Yawatahama Men Elite 幸平

ま、巡り合わせですね。

2019年はキリルと公平。レースの格付が日本で一番高いので、海外選手が多い大会というイメージがありますね。

2019 Yawatahama Men Elite 本人達二人だけのいいね!が奇跡?

2020年はふっとんで、2021年はあやつには罹っていない証明書を伊丹空港でゲットして潜入。私は数少ない「観客」となりました。

2021 National Championship @Yawatahama Women Elite うらら

今回は、どんな大会になるのでしょう。私にとって四回目の八幡浜の事前のトピックは、HC(オークラス)ですね。大会の格式がC1から一つ上がりました。選手権やワールドカップを除くとローカル大会では一番上の格付の大会になります。
オリンピック 300P
世界選手権 300P
ワールドカップ 250P
大陸選手権 200P
国内選手権 100P
HC(オークラス) 100P
C1 60P
C2 30P
C3 10P
です。

1位のポイントだけで見ると全日本チャンプと同じ価値です。また、全日本の10位5Pまでなのに対して、HCは同じ10位で22P、25位1Pまでポイントがもらえます。U23についても全日本が5位までに対して、15位までポイントが与えられます。ポイントの面だけで言ってしまえば、全日本より格上になる大会なのです。

現在男子では、
沢田時、宮津旭、北林力、竹内遼、山本幸平、門田基志、西山靖晃、佐藤誠示、竹之内悠、村上功太郎、平野星矢、高本亮太、松本一成、詫間啓耀、森下尚仁、久保一真、中村龍吉、上野蓮、鈴木来人、小笠原崇裕、山口創平
の21人がUCIポイントを持っています。直前のワールドカップ2連戦で参加賞の2ポイントx2を獲得し、鈴木来人が仲間入りをしています。

この八幡浜1戦、男子エリートおよびU23の12名は全員日本人であることが確定しているので、現在のポイントゲッターの人数を超えるエリート25名、U23は参加12名全員の日本人ライダーがUCIポイントを獲得できるということになります。

トキがロード、幸平、星矢が離脱、功太郎、亮太、一成、尚仁、来人、創平がU23、一真、龍吉、蓮、オガが不参戦。エリートを走るポイント持ちがエリート8人なので最低でも25-8=17名、U23は6名持ちなので12-6=6名、最低でも計23名が新たにUCIポイントを獲得(再獲得)して世界のランキングに名前を連ねることになります。C1だとこの考察結果が7名になるので、+16名がC1→HCへの格付アップの効果と言うことになりますね。

1ポイントでもUCIポイントをゲットする意味? それは、来年のCJエリートが確約されること。それによりCJエリート降格等を気にせずに他の競技や海外の大会に専念できます。そして、序盤ポイントゲットできなかったり、シーズン途中参加でCJランキングが低くても、CJのスタートの位置がUCIポイントを持っていないCJライダーの前になるといううまみがあります。

HCの格付っていろんな意味でなかなかですよね。

さて、XCCは私が前日移動で撮れないから……ではありませんが、開催されません。

XCO 男子エリート。

2021 National Championship @Yawatahamaa Men Elite

昨年からメンバー不動となっているTOP 5は、トキがロードで不参戦、お遼、リッキー、旭、平林安里の4名は参戦。Next5の面々はU23に居るので、100Pを獲得する争いはこの4名で考えて良いでしょう。

お遼、リッキーは5/9,5/16,5/23とドイツ、チェコ、日本を渡り歩いての三連戦の3戦目。そして、本人達の思惑(フルラップ完走)とはかけ離れた結果にメンタルを削られている今、アスリートとしての心と体はどちらに転ぶか。鬱憤を晴らした結果となれば、本来の力が海外で結果に繋がらない要因は移動の長時間拘束が原因ではなく、環境に要因を絞れるのかも知れませんね。

旭。初戦菖蒲谷の強さからお遼と行きたいところですが、三連戦の疲労はやはりつらいと考えて、昨年全日本八幡浜でトキと二人で抜け出した旭が100Pゲットとみます。225Pとなって、長年、幸平とトキで独占してきたUCIポイント日本人1位の座に君臨する、としておきましょう。

ここは比較的1周が長いので、フルラップは例年20名前後。とすると、ここは25位で1ポイント獲得する人を予想しましょうか。-1 LapでUCI 1P獲った人と言われたくないから頑張りますよね。きっと。

って難しいですね。えーーーっそんなに遅いと思われていたの?って怒られそう(笑)。ここは何処かの競馬予想屋さんのようなノリで、愛媛の大会なのでいつも笑顔のSOHAYA上野亮としておきましょう。フルラップ25位ちょうどでお願いします(笑)。

Men U23

2022 National Championship @Yawatahama Men U23 功太郎

Next5 松本一成、鈴木来人、村上功太郎、森下尚仁、高本亮太、副島達海。昨年全日本では、功太郎、一成、尚仁。今年初戦菖蒲谷では、一成、来人、功太郎。前戦朽木では、尚仁、功太郎、亮太、怪我人達海は中盤トラブルまでTop5に単独追随。

正直誰が来てもストーリーとしては後付けで成立します。とても面白いレースになると思います。スピードでは一成なれどトラブル無しでまとめられるかが肝。全日本XCEチャンプ尚仁も前回朽木の走りを見る限り調子を上げています。勿論八幡浜ディフェンディングチャンピオンである地元愛媛の功太郎も此処は獲りたい。来人は連戦を言い訳にするよりも悔しさの鬱憤晴らしがしたいでしょう。亮太は黄金のタレを克服できるか。達海は朽木での走りをトラブル無しに最後まで繫げられるか。

尚仁。

完走すればUCIポイントゲットです。完走扱いの定義を良く聞いておきましょうね。個人的には仁の進化に期待。

女子エリート

2019 Yawatahama Women Elite Ariana

2019年の八幡浜を制したアリアナ・エヴァンゲリスタ(ドミトリオ)がエントリーリストに載っています。連日のFB投稿に5,000以上のいいねが付く彼女は自分を演出することの出来るスターですね。ただ、現時点の本人のFB, Instaを見ると日本に来る感じがないので、エントリーだけなのかもしれません。もちろん、もし来日すれば優勝候補であることは間違いありません。

アリアナが来たとしても優勝候補筆頭は川口うらら。ワールドカップ連戦の疲れがあるとは言え、難易度の高いコースでありそれを得意とする彼女の勝利を疑う余地は全く無いでしょう。アリアナ(2019の五輪テストイベントではアリアナがうららの前)が来日したとしても、世界で20位を視界に収めて進化し続けるうららを脅かすことは出来ないと思います。

ちなみにうららはU23ですが、HCまではU23でもエリートにエントリー出来ます。レギュレーションに明記されたルールです。1位のポイント(エリート100P,U23 60P)を考えると優勝前提であればエリートに出る方が40Pもお得です。2位80P、3位60Pなので、3位までに入る自信があれば、エリートに出るべきです。

話を戻して、うららに挑むは、矢吹優夏。前戦朽木を2連覇。パフォーマンスはアップしているが、うららも進化してその差は縮まったのか。昨年全日本での1分49秒差がひっくり返ることは無いにしても、近寄るのか遠ざかるのか。注目ポイントですね。また、優夏はワールドカップ帰りのうららを基準に世界との距離を感じることもできるでしょう。

三枠目は全日本チャンプ橋口陽子と、久しぶりにXCを走る全日本DHチャンプの松本璃奈ですかね。正直、XCのレース距離を走る璃奈を見ていないので(御殿場でビールを楽しそうに運んでいましたが(笑))パフォーマンスがどの程度なのかは不明です。スピードは落ちていないでしょうが、レース距離を走りきる耐久性に疑問あり。

今シーズンはまだ調子があがらないラシスタ平田千枝、マスターズから鞍替えのAX青木寿美恵。それにフィリピンからアリアナとヤオヤオの二人で計8人。状況が状況で仕方ないにしても少し寂しいですね。

女子U23

2019 Yawatahama Women U23

あか里ひとり、完走すれば60P。全日本でU23で2位。エリートにエントリーすれば2位80Pが見込めるあか里のU23エントリーが意図したモノか。同時出走でレースでうららや優夏との位置関係は見られるモノの、たぶん1周回減ると思われます。出来ればエリートで走って欲しかったですね。

写真は2019のU23の某エリートトップライダー。当時八幡浜はC1格付でで、エリート1位で60P、U23の1位は15Pでエリート7位相当。トップ5に入る力があったのでルールを知らずにU23にエントリーしてしまったのを悔しがっていたのが思い出されます。

男子ジュニア

2019 Yawatahama Men Junior

ワールドカップの併催ジュニアシリーズで世界に揉まれた3人、高橋翔、古江昂太、遠藤紘介。それに都城工業自転車競技部と高校の看板背負う楠皓雅と、Proride江越柾也。フィリピンのアルシラとペレズは来日するのか。計七人。

注目はしょうでしょう……翔で翔……翔でしょう。

ワールドカップ最後尾スタートから前をかき分けてポジションをあげ、山本幸平以外では久々に世界トップグレードの大会でフルラップした男。菖蒲谷では2分前スタートのエリートの面々をかわしながらもTop5と同等のスピードを記録しています。日本の中で世界のトップからの距離が相対的に一番近い男ということですね。

今回、翔、昂太、紘介の挑戦で分かった世界トップグレード大会での圧倒的なスタート位置の不利。ここ八幡浜で勝って1位90Pを獲得できれば、UCIジュニアランキングは一気に80位くらいとなり、遠征したワールドカップ併催レースで言うと40番くらいの位置からスタートできまることになります。最初から飛ばさなくて良いのでレース戦略が大きく変わりますよね。5位でも40P。190位くらいのランキングになり、70番くらいのスタート位置が手に入れられます。トラブルレスの完走もあなたたちのミッションですね。

男子マスターズ

2019 Yawatahama Men Masters 

さてと、久々に岡本紘幸のライバル登場です。今シーズン初登場の宮田裕樹……ちゃう……ミヤタメリダ品川真寛。数年前にはシーズン通してオカシナ戦いを繰り広げてマスターズを盛り上げていた二人。昨年全日本は32秒差で岡本の勝ちですね。

ちなみに宮田は会社のロッカー前ですっと近づいてきて私を驚かす人です。ふふ、八幡浜のマスターズに出るというので寒々としたネタに組み込んでここで返り討ちをさせていただきました(笑)。

さて、前回はコンプリートした予想。
総合は岡本、品川真寛、吉元健太郎
30は岡本のみ 
40は品川、吉元、山田敬士朗
50は酒居良和、多賀良成、大橋尚哉 
60は有持真人、増田謙一、橋本寛二

40以外は入替無し。んん?もしかして定位置化してきているのですかね。

女子マスターズ

2019 Yawatahama Women MAsters 優子

北島優子、佐復亜都奈、鮎沢加奈子。んん?もしかして一番予想が難しい?
優子。

男子ユース

2019 YAwatahama Men Youth 翔

エントリー18名。

今年の緒戦の流れからQshu内野友太 vs. SNEL澤井千洋。三強一角となる松井颯良は不参戦。三つ目の席を垣原弘明、楠侑磨、松山海司で争う。シクロで全日本を制した野嵜然新は本業のXCで空回りが続く流れを早く絶ち切りたい。気負いすぎるのですかね。

女子ユース

2019 Yawatahama Women Youth 瞳

石川七海 vs. 日吉彩華。今度こそ二人の戦いが成立するか。菖蒲谷では七海と予想したので、それをスライドしますね。

男子アドバンス

2019 Yawatahama Men Advance

エントリー18名とライバル不在で昇格チャンス(修善寺をエリートで走る=もしかしたらエリートしかフルコースを走れないのではないかという懸念もある)をグッと引き寄せた田村竜樹を、チャレンジから昇格してきたシマノの二人、根本悠司、神谷正紀が飲み込むか。

腰が爆発している田村の自滅が先かも……。

男子チャレンジ

2019 Yawatahama Men Challenge

エントリー26名。8割近くが中国、四国、九州で占められてますね。徳島って、MTB空白県なんですかね。

初顔多すぎで予想は出来ません(笑) うれしいことです^^

Men Beginner 橋本青空は同姓同名ですかね。

以上、展望でした。
2019の写真を多用したのは、2021はやはり全日本の空気を感じるので、なんか違うかなと。

天気は良さそう。XCCのアップはないですし、それほど冷え込むこともないので今回も車中泊です。安らかなる睡眠のために爆音軍団が来ないことだけを祈ります(笑)。

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